ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

ファイティングポーズ~J1 2ndステージ第1節 ベガルタ仙台vsサンフレッチェ広島~

 コンフェデもなければ、W杯もないので今年は日程が進むのが早い。ということで、もう後半戦。2ndステージの始まりである。

 1stステージを7位でフィニッシュした仙台は、広島との対戦となった。

スタメン

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 仙台のスタメンは2週間前の名古屋戦と同じ。ハモンがベンチの戻っている。一方の広島は塩谷、ドウグラス不在で宮原と野津田。佐々木翔ではなく宮原なのか、みたいな個人的な印象。

 

前半~デザインされたプレーの広島~

 前半、開始10分は互いにミスがらみのプレーがあり、落ち着かない時間帯が続いた。

 そんな時間を乗り越えた矢先、広島が先制点を奪い取る。12分にミキッチのグラウンダーのクロスに寿人が合わせ先制。失点シーンでの仙台の守備は揃っていただけに蜂須賀とミンテがミキッチを抑えたかったところ。

 

 今節の仙台は、意外にもファイティングポーズを取った運びだった。広島の後方からビルドアップに対して、ガンガン前プレを決行。ガンバ戦でもそうだったが、決して下がることだけではなく、前からもかけに行くみたいな守備を目指している。といっても状況に応じて後方でブロックを作る場面はもちろんある。

 

 広島は早い時間帯に先制したことで、慌てることなくゲームを進めていた。森保体制も4年目。森保風ミシャ式サッカーの完成度は選手が入れ替わってもその精度は落ちない。後方からのビルドアップに以前よりも危うさが増したことは事実だが、それでもCBの運ぶドリブルであったり、間に入る青山をうまく使いながらボールを循環させていたのは、さすが広島。相手が様々な対応をしてくる中でも自分たちでゲームをうまくコントロールしていく。

 また守備の時にも、取られたときにも素早い帰陣でブロックを形成し、人海戦術で守備するあたりの徹底ぶりはお手の物。広島は攻撃においても守備においてもしっかりとデザインされているので、選手にも迷いがなくプレーできているのが強み。マンネリ化せずにやれているのは、実は選手が入れ替わることが多いからという逆説的な部分もあるのかな?なんて思う。

 

 ゲームはその後カウンターから宮原が決め0-2になるが、金園が難しいボレーを決め1点差に詰め寄るも、ロスタイムに自陣で富田が青山に奪われ、最後は寿人が決め1-3で前半終了。

 

後半~ファイティングポーズを取り続けろ!~

 後半開始時からミンテ→ハモンでリャンをボランチに下げた。

 ハーフタイムに何があったかは想像の世界だが、ああいう前半だったからなんとなく想像はつく。たぶん喝入れられたなという後半の仙台の猛攻だった。とにかくファイティングポーズを取り続けることを忘れない。点を取りに行く以外に道はない!みたいな姿勢を貫いていた。しかし、欲しいものは得られない。あと一歩なんだけど決めれなかった。

 広島は寿人から浅野へスイッチ。早い時間帯の交代だった。広島は2点リードしているので、慌てない。こうも相手が押して来れば必ず好機が得られると思って耐える。そして61分、仙台のプレッシングをボールをうまく回していなすと青山からダイレクトで柏へ、柏はドリブルでペナへ侵入すると、菅井をかわしてゴール。これでだいたいの勝負を決めてしまった。

 

 しかしあと30分、まだだ、まだ終わらんという仙台。ファイティングポーズを取り続ける。徐々に攻め疲れはしてきたものの人をかけて攻めようという意思は感じられた。

 残りの10分はパワープレー。とにかく放り込んむ。それが実ったのは88分のこと。金園が倒されPK。ハモンがしっかり決める。90+5分には途中出場の山本がリャンのクロスに合わせ3-4まで追い詰めるもここまで。仙台は2ndステージを黒星発進でスタートすることになった。

 

最後に・・・

 前半の広島の3点目が痛かった。1-2で前半を折り返せば、様々なことができたのだが・・・。もっと言えば3分の野沢のシュートが決まっていれば運命はもう少し変わっていたのかもしれない。

 全体的に広島に主導権を握らせてしまった試合だったし、なによりミスが多かった。広島のような完成されたチームとやるときは1つのミスが命取りになるのだが、今節はミス絡みでやられた場面が多々あった。

ただ、4点目を取られても、最後まで諦めずに戦い、2点決めたことは良かった点。内容は完敗なんだけど次につながる。

 

 次は水曜にアウェイ・甲府戦。夏場で暑いけど、点は取れるので諦めなければ希望は見えてくる。甲府は広島より攻撃は多彩じゃないのでこの間みたいなゲームをしなければ勝機は見えてくる。継続は力なり。次のゲームも期待したい!