さて、今回はカターレ富山戦を振り返ります。
☆前節のレビュー
スタメン

📊TEAM PREVIEW
— ベガルタ仙台【公式】 (@vega_official_) 2026年11月3日
⚔️明治安田J2リーグ 第15節
🆚カターレ富山
🗓11/3 TUE 13:55
🏟️富山県総合運動公園陸上競技場#VEGALTA #BREAKTHROUGH_未来を切り開け #15富山 pic.twitter.com/F7sFAfBCff
ベガルタ仙台は、前節・RB大宮アルディージャに1-2で敗れて今シーズン初の連敗。前々節のアルビレックス新潟戦同様に、クオリティの高い相手攻撃陣に一瞬の隙を突かれて複数失点を喫した。
またマテウス・モラエスも筋肉系トラブルで負傷離脱と、連戦の最中で守備陣の層が薄くなる緊急事態。中2日で迎える今節は、攻撃力が自慢のカターレ富山だけに、押し込まれる苦しい展開が予想されるが、なんとか耐えて1点をもぎ取り連敗を阻止したい一戦となった。
今節は5人のメンバーを入れ替え。左バックに奥山がスタートから入り、ボランチには今シーズン初先発の工藤、右ウイングバックに相良、左シャドーに浅倉、ワントップに宮崎が起用された。ベンチには怪我から帰ってきた五十嵐がメンバー入りとなっている。
一方のカターレ富山は、前節・アルビレックス新潟に3-2で競り勝ち、ビッグスワンで初めて土を付けたチームとなった。百年構想リーグの好調そのままに今シーズンも上位に位置しており、その実力は本物。特に攻撃力があり、26得点はリーグ2位の数字。
今節は百年構想リーグ決勝で敗れた仙台が相手だけに、上位対決以上に譲れない、リベンジを果たしたい試合となる。ここで勝てば順位が入れ替わるだけに、是が非でもホームで勝利を挙げたい一戦となった。
富山は、センターバックの主軸だった岡本が前節負傷交代。代わりにカン・ミヌが3バックの中央に起用され、左バックには香川が起用された。また左ウイングバックに溝口、右ウイングバックに髙橋という両ワイドの配置。ベンチには前節決勝ゴールを決めた坪井や古巣対戦となる中島らが控える。
前半
(1)宮崎をターゲットにしたロングボールと浅倉の地上戦
試合序盤から仙台は宮崎をターゲットにしたロングボールで前線に起点を作ろうとした。
宮崎も後方から送られてくるロングボールに対して、しっかり頭で味方に落とすことで前進するシーンは作れていた。
また、浅倉は地上戦において、自ら前を向いてドリブルで運ぶことで富山陣内へと侵入していく。
試合序盤は彼ら2人の働きによって、相手陣内でのプレー回数を増やすことは出来たが、ペナルティエリア近くでフィニッシュまで持っていくことは出来ずに序盤の時間帯が過ぎていった。
徐々に富山も宮崎との競り合いと浅倉の足元に対して厳しくマークをすることで、仙台は徐々にポイントを作る場所を失っていく。
それでも右サイドでは武田、相良、岩渕を中心にボールを前進させていく。特に菅田から右ハイサイドを狙ったボールで深い位置まで取ることは出来ていたが、攻撃をやり切る回数は少なく、良くてコーナーキックを獲得するまでに留まっていた。
(2)多数のパスコースを形成する富山のボール保持攻撃
仙台が攻めきれずにいると、宮崎と浅倉を抑え始めた富山がボールを奪い返して、自分たちがボールを保持する展開に持っていく。

百年構想リーグ決勝でも感じたが、富山のボール保持は常に多数のパスコースを形成することで地上戦で繋いでゴール前まで運び崩しに掛かる。
ボール保持の中心は谷本と竹中で、彼らは横並びというよりは斜めの位置関係になって角度を作ってパスコースを作りながら運ぶ。
ダブルボランチに相手マーカーが食いついたら遅れてキム・テウォンがシャドーの位置から降りて3人目の中盤となりボランチの背後でボールを受ける。
そんなキム・テウォンの動きに呼応して小川は積極的な背後へのランニングで仙台のディフェンスラインを押し下げ、古川は真ん中で楔パスを受ける役目を担う。
またサイドにボールがあるときは、ボールサイドに人を掛けてオーバーロードで攻めていく。このときにもボールホルダーに対して平行(横)のサポートと斜めのサポート、そして背後へ抜ける選手がおり、常に数多くのパスコースを作りながら攻めていく。
ペナルティエリア内でも、3人以上の関係が出来ているので、相手守備としては掴まえづらく、少しでも前が空いてればシュートを狙う姿勢もあった。

対する仙台は、5-4-1ないしは5-3-2の守備ブロックで構える。その中でも武田は富山の心臓である谷本を掴まえに行くために前に出て守備を行うシーンが何回か見られた。
その代わり工藤はアンカー気味に中盤のフィルター役を担う形になる。
武田がリスクを負って掴まえにいくぶん、どうしても降りてくるキム・テウォンへはパスが通される場面があったが、富山の前線3枚に対して仙台は3バックがマークを受け渡ししながら、迎撃守備と背後のカバーリングを行う。
ただ、キム・テウォンの降りる距離が遠いと髙田はなかなか掴まえに行けずに、そこを逃がして自陣で守備ブロックを形成する時間が長くなっていった。
富山のパスワークと背後への抜け出しに対して、仙台も徐々にスタミナを削られて、なかなか前から行けない状態となっていった。
次第に富山が仙台陣内でボールを握って押し込む時間が長くなっていき、仙台としても自陣で耐える時間が長くなっていく。
24分にはキム・テウォンのシュートがバーをヒットし、35分にもキム・テウォン、39分にも古川にシュートを打たれるが、枠を逸れていった。
中2日の連戦、しかもアウェイでの戦いで疲労が溜まるなか、仙台は耐える時間が続く。ボールを奪ってもカウンターでゴールに狙いに行くというよりは、ボールを持ちながら、呼吸を整える時間に当てていた。それだけ前半から苦しい試合を強いられていたのだろう。
前半は、富山の攻撃をなんとか耐え抜いてスコアレスで折り返す。
後半
(1)梅木の投入で前線から追い掛け回す仙台

仙台は後半開始から宮崎に代わって梅木。富山は小川に代わって國武を投入する。
前半の仙台は、富山のボール保持攻撃に自陣で耐え凌ぐ時間が増えていき、苦しい展開となった。
後半は梅木を投入したことで、まずはシンプルに梅木を狙ったロングボールで起点を作る。宮崎と違って梅木は広範囲に動きながら相手と競り合いができる。特に林のロングボールに対して富山のボランチと競り合うことで、ポイントを作ることができていた。
また、梅木が入ったことで前線から追い掛け回すことで、前線から制限できるようになっていく。高い位置でボールを奪って、そのまま攻撃に転じる場面も増えていった。
49分には押し込んだ二次攻撃から右サイドに展開。相良のクロスに岩渕が合わせるも平尾の正面に飛ぶ。
一方の富山も、前半のように地上戦で進めながらも、前半よりもシンプルに背後へ1本のパスで前進することが多くなった。
ハイサイドで起点を作って、仙台を押し込むことで前半同様にダブルボランチを中心に地上戦からコンビネーションで崩しに掛かる。
52分には溝口に代わって松岡が投入され、右ウイングバックに起用される。それに伴い髙橋が左ウイングバックに配置されたが、この交代後から両サイドを起点にウイングバックが縦に仕掛けたり、ウイングバックのキープからオーバーラップで3バックが上がってきてクロスを上げるシーンも増えていく。
中央からサイドからとあらゆる攻め手を使って仙台を揺さぶることで、徐々にゴールへと迫っていく。
(2)鎌田、中島、荒木の投入で変化を加えようとする仙台
梅木を起点に攻守で修正を図った仙台だったが、気が付けば前半同様に押し込まれる時間が長くなっていく。それでも林と3バックを中心に耐えながら無失点を継続し、交代カードで流れを変えていこうとした。
56分に工藤に代わって鎌田を投入。まずは中盤の底で武田とともにボールを握って押し返そうという狙いの交代だった。
続いて62分には浅倉と岩渕に代えて中島と荒木を投入。中島のパンチ力とラストパス、荒木の機動力を期待しての交代だった。
彼ら3人が投入されたことで、少しずつ押し返すことはできていたし、チャンスも作れていた。64分には林のパントキックに反応した梅木が落とすと、荒木がミドルシュートを放つ。これがバーにヒットし、そのこぼれを荒木自身が拾ってゴール右隅に流し込んだものの、トラップ時のハンドを取られてノーゴールとなった。
少しずつ押し返せるようになった仙台だったが、68分にゲームを均衡を破られる。
國武勇斗が右サイドを駆け上がり、
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2026年11月3日
逆サイドの髙橋馨希が合わせた!
富山が仙台との上位直接対決を制す💪
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 富山vs仙台
🔢 1-0
⌚️ 68分
⚽️ 髙橋 馨希(富山)#Jリーグ pic.twitter.com/leFYJnCE6U
中盤での攻防からボールを奪われキム・テウォンへ縦パスが入る。キム・テウォンのポストプレーを潰し切れずに國武に通されると一気にドリブル突破で前進。そのままファーサイドへクロスを送られると髙橋に流し込まれて先制点を奪われる。
少しずつ押し返せていた展開のなかで、中盤での攻防に敗れ、キム・テウォンを潰し切れなかった。結果的に富山に速攻の機会を与えて失点を喫してしまった。
(3)ベテラン勢の力を借りながら逃げ切る富山
追う展開となった仙台は、中盤で鎌田と武田が丁寧にゲームを作りながら、サイドのコンビネーションで突破を目指す。
特に右サイドの髙田もここまでは攻め上がる回数も少なかったが、リスクを負って攻め上がると、武田のスルーパスに反応してクロスを上げるが、中と合わない。
81分には相良に代えて小林を投入。右サイドに荒木を配置し、小林が右シャドーとなった。小林が積極的に背後へランニングを繰り返すことで、富山のディフェンスラインを押し下げ、空いたスペースで中島や武田がボールを受ける場面は相当数作れたが、富山も自陣で人数を掛けて守る方向に舵を切っていたため、なかなか攻め込めない。
富山も81分に香川とキム・テウォンに代わって今瀬と中島を投入。ベテランの投入で、しっかり守備を締めながら、1点を守り切る意識を高めた。
仙台は、前節の終盤のように菅田をパワープレーで上げるのではなく、丁寧に攻め込むことを選択。中盤でボールを動かしながら両サイドからクロスを送るも、中央を固める富山に弾き返されるばかりだった。
アディショナルタイム4分間も最後までゴールを決めることが出来ずにタイムアップ。
仙台は上位勢3チームに3連敗を喫する格好となった。
最後に・・・
中2日でのアウェイ、しかも負傷離脱者も多く、今シーズン一番苦しい状況での試合であったことは確かだった。
前半から富山のボール保持攻撃に、足を動かされ、スタミナを削られてしまい、攻撃に出て行くパワーを失った。
それでも守備で持ちこたえながら、交代カードで息を吹き返すゲームプランだったのだろう。梅木、鎌田、中島、荒木を順に投入して攻撃にパワーを復活させるベンチワークは決して悪いものではなかったと思う。
しかしながら、少ない勝ち筋を残していくなかで、今節も中盤で潰し切れずに速攻から失点を喫してしまったのは課題となった。本来、フィルター役として中盤で使いたい松井が不在で、奥山も台所事情により3バックの一角でプレーせざるを得ない。ディフェンスラインもカバーリング能力に長けたマテウス・モラエスや井上もいないとなると、やはり速攻への対応は厳しくなる。
まずは負傷離脱者が早く戻ってくることを願いながら、いるメンバーでやりくりしていくしかないだろう。
守備ではコンパクトさを保つことができれば、ある程度守れると思うので、なるべくオープンにせずコンパクトさを意識しながら、まずは無失点でゲームを進めることが求められるだろう。
次節で3連戦も終わる。中4日で今度はホームにヴァンフォーレ甲府を迎える。百年構想リーグでは地域ラウンドで首位となり、仙台とも準決勝で相まみえたが、今シーズンはここまで最下位とかなり苦しい戦いを強いられている。
苦しい状況の甲府なだけに、ホームで勝点3は必ず欲しいところだが、勝ち急いでしまっては、また隙が生まれてしまう。まずはしっかりとした組織的な守備で無失点でゲームを進めながら、先制点を奪いたいところだ。リードしていれば、自ずと相手も出てくるので、そこでカウンターで追加点を奪い、勝点3を引き寄せたい。今シーズンの仙台はまさにこれが勝ちパターンだっただけに、この戦いを忘れずにしたいところ。
森山体制になって3連敗は初めてだが、ここで崩れては意味がない。まだまだ上位は団子状態であるし、一戦一戦しっかり戦って勝点を稼いでいけば、自ずと順位も上がっていくはずだ。
苦しい台所事情は続くだろうが、ここは踏ん張りどころ、まずは自分たちが勝ててきた戦いを思い出し、そしてその戦いをユアスタで表現することで、勝点3を引き寄せて欲しい!!
ハイライト
公式記録
本日試合後の森山佳郎監督、浅倉廉選手、工藤蒼生選手のコメントを掲載しました。
— ベガルタ仙台【公式】 (@vega_official_) 2026年11月3日
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