ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

波乱の1年の最後に。~J1最終節サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台~

 J1は土曜日、最終節を迎えた。仙台は前節・徳島戦で21で勝利し、1試合を残して残留することに成功した。仙台はこの1週間で中原を初め、佐々木、鈴木、桜井の契約満了を発表、そして柳沢敦が今シーズン限りでの現役引退を発表した。この試合は、今シーズンでこのチームを去る選手たちのために勝つ試合という位置づけとなった。相手は広島。

 結果は0-2で敗れ、今シーズンの課題を露呈するような内容で今シーズンを終えることとなった。

 

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 仙台のスタメンは、ここまで残留争いを闘ってきた選手からいくつか代え、村上、蜂須賀、上本を起用。柳沢はベンチスタートとなった。

一方、今シーズンは3連覇を達成できなかった広島は、前節から森崎浩司、萩、石原を起用した。寿人はベンチ外。

 

 前半、展開は予想通り、攻める広島、守備を組む仙台の構図。仙台は、変わらない集中した守備といつもの広島対策(逆サイド捨て)を遂行し、広島に相応の対抗をした。奪ってカウンターが出来なくともゆっくりボランチの富田、角田を中心にポゼッションをしていた。しかし、仙台はなかなかシュートまで持っていけなかった。武藤や太田が間で受けようとしていてもそれ以外の連動がないため、広島の守備に簡単につぶされてしまった。広島も柏、清水の両サイドを中心に仙台の守備ブロックを攻略しようとするが、なかなか崩せない時間が続いた。

 前半は、大きなチャンスが互いになかったものの両チームとも集中力の高いゲームを展開し、スコアレスで折り返す。

 

 ハーフタイムに降った雪のせいで、後半はピッチが一面白い状態でスタートした。ボールがカラーボールではなかったため、テレビの場面ではよく見えなかった後半序盤だった。後半スタートから仙台が変わらぬ集中力が高い守備からカウンターでシュートシーンまで持っていくシーンが増えていった。流れをより傾けるために仙台はいよいよ柳沢を投入しようとする。柳沢が準備し、プレーが切れたら投入というまで行ったところでゲームが動く。動かしたのは広島だった。右からのアーリークロスを処理しようとした上本がPA内で空振り、関と鎌田がそのせいでプレーが遅れ、萩が関をかわし、無人のゴールに決め先制した。この場面では上本のミスがすべてだった。あそこで空振りするのはDFとしては致命的。ピッチコンディションが悪いとはいえ、正確に処理してもらいたかった。

 そして柳沢を投入。さぁ、仕掛けようというところでバランスが崩れ追加点を許してしまった。前傾姿勢になってしまった仙台の裏を突き、萩がキーパーとの1対1を沈め追加点を許してしまった。柳沢を投入して再度落ち着いて同点を目指してもらいたかったが、やはり柳沢を投入し、やはり仙台の選手たちは力が入っていしまったのだろう。

 その後は仙台が1点でも返そうと、そして柳沢に点を取ってもらおうと攻勢をかける。ハモン、リャンを投入して広島を押し込めるも点は奪えず、雪中戦は0-2で広島が最終節を飾った。

 

 試合を通してみれば広島の順当な勝利だったと思う。仙台は、上本のミスとその後のバランスを崩した試合運びでこの試合を自ら崩してしまった印象だった。今シーズンは、後半途中まで粘っていても後半に粘り切れずに失点し、負けてしまうパターンが多かったが、この試合も例外ではなかった。まさに今シーズンを象徴する内容だった。柳沢、そして中原を始めとする今シーズンで去る選手のために結果を残したかったが、残念だった。

 

 今シーズンのまとめはまた後日ブログにアップしたいと考えています。とりあえず今シーズン、お疲れ様でした!!