ヒグのサッカー分析ブログ

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試合の雑感 J1第20節 鹿島アントラーズvsベガルタ仙台

さて、今回は鹿島アントラーズ戦を取り上げます。しかし濃霧のためまったく試合が見れなかったため、今回は試合の雑感として書きたいと思います。

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 仙台のスタメンの変更点は2つ。右のウイングバックに新加入の古林。シャドーの一角に奥埜が起用された。また前節と代わらず椎橋がスタメン。ルヴァンカップで成長した若手が徐々にリーグ戦でも出場できるようになり、チームの底上げを感じる。

 鹿島のスタメンは、この3連戦を意識したメンバーだった。前節からは伊東、小笠原、遠藤が代わってスタメンに起用されている。

 

■試合の雑感

 結果は0-2での敗戦。2点ともアディショナルタイムでの得点だった。仙台としては、前半のアディショナルタイムに決められた先制点は非常に痛い失点となってしまった。

 

 仙台のこの試合の狙いは、前節同様に前半から手堅く守り、我慢強くゲームを進めていくことだった。柏戦同様に試合開始から541のブロックを組み、相手の縦パスに対して厳しくプレッシャーを掛けていく。仙台のブロックは甲府や松本に代表されるような迎撃型。シーズンが始まった当初は541でも前からプレッシャーを掛けていくことがあったが、今は自陣に11人が引くことで対応している。もちろん失点が多いことも事実だが、夏場に入り、体力の消耗も考えての選択だと思う。

 

 仙台がボールを取った後に狙ったのはサイドの裏のスペースだった。f:id:khigu:20171113150254p:plain

 鹿島は両サイドバックが高い位置を取るために、その裏のスペースが空く。仙台はボールを奪った後にシャドーの2人がそこに抜け出してボールを引き出すことで、全体を押し上げようという狙いを持っていた。

 実際には昌子と植田に抑えられてしまうことが多かった。手数を掛けずに攻めたい仙台の狙いが見えた部分だった。 

 

 20分を過ぎてから霧が濃くなっていく。カラーボールが登場し、時間が経過するとともに霧はどんどん濃くなっていった。

 霧が濃くなっていったことでお互いにミスが出てきた(ように思える)。だから防戦一方だった仙台も鹿島のミスから攻めることができるようになっていく。よって少し仙台もバランスが崩れるシーンが増えいき、鹿島にカウンターを浴びるシーンが目立つようになる。もし霧が無ければ割り切ってスコアレスで折り返せたかもしれない。タラレバだが。

 

 失点シーンは一瞬の隙だった。なぜか椎橋と中野が入れ替わっていたが、理由は霧の中。集中して守れていただけあって、非常に痛い失点だったことは確かだ。

 

 後半は全く見えなかった。鹿島ゴール裏でプレーは完全に見えない。頼りになるのは鹿島サポのリアクションのみ。テレビでも見直したがやっぱり見えなかった。

 一番ひどかったのは中断前後だろう。見えていたのは手前のペナルティエリアくらいだった。

 

 その後、巨大扇風機の効果もあってか徐々に見えるようになっていった。だいたいラスト20分くらいだっただろうか。

 緩やかに逃げ切り体制に入る鹿島。仙台はクリスラン、匠を入れて攻撃にアクセントを加える。鹿島は三竿が最終ラインに下がり5バック気味で守っていた。匠は三竿に完全に防がれてしまっていたし、クリスランも植田、昌子に完全に抑えられていた。

 2失点目は仕方がない面が多い。平岡もパワープレーで上がっていたし、仙台がスクランブルアタックを仕掛けていたので、鹿島にうまくやられたなという印象だった。

 試合は0-2で終わる。

 

 濃霧の中の試合だったが、やはり鹿島との差を痛感した試合だった。もちろん試合環境への適応能力もなんだけど、ああいう環境だと技術の差が如実に表れてしまう。そこに切なさを感じた。

 あとはしっかりやり切ることができるかどうか。鹿島はシュートで終わるシーンが多かった。一方の仙台はシュート1本ということで分かるように、シュートで完結することができなかった。もちろんそこまでのパスミスも含めてなんだけど、攻め切るというのはとても大事で、けどそこを今は見失ってしまっているのかなとも思う。手数を掛けないなら掛けないなりに、シンプルに攻撃を仕掛けていくべきだと思う。

 6試合勝ててないことになるけど、今は理想と現実の狭間ですごくジレンマを感じている時期だと思う。これはすぐに解決できない。1つずつやっていくしかないのかなと。

 また水曜日に試合はやってくる。次に切り替えて、ホーム・磐田戦ではいいゲームを期待したい!

 

■おまけ

試合前

 

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前半f:id:khigu:20171113150518j:plain

後半

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まっしろ(・∀・)