ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

志高く~明治安田生命J1第18節 浦和レッズvsベガルタ仙台~

 さて、今回は浦和レッズ戦を振り返ります。後半戦スタート。

↓前節のレビューはこちら

khigu-soccer.hatenablog.com

 

スタメン

f:id:khigu:20190707102327p:plain

 リーグ戦目下4連勝中のベガルタ仙台。一時は最下位に転落する時期もあったが、戦っている中で今年の最適解を見つけ出し、ここまで巻き返すことができた。

 前節・札幌戦からの変更は1人。体調不良で欠場の蜂須賀に代わって大岩が右サイドバックに起用された。

 一方、前節・大分戦で敗れた浦和レッズACLではベスト8に進出が決まったものの、リーグ戦ではなかなか波に乗り切れてない印象がある。後半戦での巻き返しは必須条件だろう。

 今節は前節・大分戦から5人のメンバーを入れ替えている。前線には仙台キラー・興梠慎三を頂点に武藤と長澤が並ぶ配置となっている。

 

前半

(1)浦和のセットオフェンスと仙台の撤退守備

 試合開始は、仙台が浦和の最終ラインに対して2トップと片方のサイドハーフが協力しながら、前プレを掛けていき、浦和にロングボールを蹴らせる場面を作らせた。

 開始直後ということで、アウェイながらしっかり戦う姿勢を見せた形だ。

 

 次第に仙台の前プレが落ち着くと、ゲームはボール保持する浦和、それに対応する仙台という構図へと変化していった。

f:id:khigu:20190709233656p:plain

 仙台の撤退守備は、前節・札幌戦と大よそ変わらない振る舞いを見せた。

 基本的に4バックは中央のペナルティエリア幅を守り、サイド、特に相手ウイングバックに対してはサイドハーフがそのまま付いていくという形だ。なので、状況によっては6バックのような形になる仙台だった。

 また、浦和は仙台のサイドハーフが空けた手前のスペースに3バックの左右(槙野と岩波)が前進してくる。これに対して仙台は、2トップが気合いのプレスバックで、フリーにならないように守備を行っていた。特に浦和は右サイドからの前進が多かったので、岩波に対して長沢がプレスバックするシーンがかなり見られた。

 

f:id:khigu:20190709222925p:plain

 それに対して浦和のセットオフェンスは、主に2つのやり方があった。1つは同サイドでのコンビネーションからの崩し。もう1つは逆サイドへの大きな展開からの崩しの2つだった。

 1つ目は、左右バック、ウイングバック、シャドーを軸に興梠やボランチが加わる。

 2つ目は、サイドチェンジから単独での仕掛けやシャドーのハーフスペースへのランニングなので、ボールが渡ってから早めに崩すことを狙いとしていた。

 

 仙台の守備応対は、この2つに対して我慢強く行うことができていた。特に4バックがペナ幅から離れないことで、中央を崩されることは少なかったし、クロスもしっかりはじき返すことができていた。

 相手の大きなサイドチェンジに対しても、スライドして丁寧に守備をすることができており、撤退守備時において大きな破綻はなかった。

 

(2)仙台のセットオフェンス。2つの狙い。

 前半の展開としては前述したように、ボール保持の浦和とボール非保持の仙台という構図だったが、仙台にもボールを保持する時間があり、概ね2つの狙いを持っていた。

 

f:id:khigu:20190709223803p:plain

 1つは、浦和が前からプレッシングを掛けてきたとき。

 浦和は状況に応じて前プレを仕掛けるシーンがあった。しかし、浦和の問題点は中盤より前の選手が前に出ていくが、それに対して最終ラインがラインを上げきれずに、中盤と最終ラインの間にギャップが生まれることが多いことだった。

 なので、浦和が前プレを掛けてきたら、前線の2トップを目掛けてロングボールを送り、そのセカンドボールをギャップのエリアで回収して前進するシーンを作っていた。  

 道渕が、右サイドを破ってシュートを打ったシーンがあったが、あれもスタートは大岩のロングボールから始まっている。

 

f:id:khigu:20190709224440p:plain

 2つ目は、浦和が撤退守備をしたとき。

 仙台は、相手の中盤と最終ラインのライン間で、道渕と関口が中へ移動し、ハーフスペースにポジショニングする。

 松本戦や札幌戦では、関口はサイドに張って相手のウイングバックをピン止めする役割をしていたが、この試合では、始めからハーフスペースにポジショニングしていた。

 また、これに呼応してセンターバックないしは落ちるボランチもハーフスペースの入口にポジションを取っていた。ここは意識的に行われていたように思える。

 図では、平岡がハーフスペースにポジショニングしているが、右サイドにボールが渡った際もシマオやボランチがハーフスペースに登場していた。

 

 本来であれば、そこからセンターバックサイドバックサイドハーフの関係で、前進から崩しへと向かうことが狙いだった。

 いつものメンバーである左サイドはスムーズに行われていたが、大岩が入った右サイドは停滞気味だった。

 おそらく大岩が慎重にプレーしていたことが原因だと思う。あまり高い位置を取らず、ボールを受けてもリスクを冒さずに下げるパスが多かったので、前半は慎重にセーフティにプレーしようと考えていたのではないだろうか。

 それ故に右サイドは停滞し、道渕の単騎突破で活路を見出すことしかできなかった。よって、ボールを保持してセットオフェンスの形に持って行けても、なかなか右サイドから崩すシーンはなかった。

 アウェイで、スコアも動いておらず、後半に勝負というところがあったので、無理をしなかったのではないかというのが個人的な見解だ。

 

(3)隙を与えてしまった仙台。見逃さなかった浦和

 ここまで隙を与えずに集中して守っていた仙台だったが、一瞬の隙を自ら作ってしまう。41分だった。

 浦和のボール保持の展開から岩波に対してプレスを掛けに行った関口。これがトリガーとなり、岩波が武藤へ縦パスを送ると武藤は永戸と平岡をうまく交わし、興梠へとスルーパス。興梠は憎いほど落ち着いたループシュートで先制点を奪った。

 仙台としては時間帯を考えても、関口がプレスを掛ける必要はなかったし、判断が中途半端なシーンとなってしまった。

 ここを逃さない浦和もさすがだが、仙台も行くべきか行かぬべきかを判断する力、ゲームを読む力をチームとしてもっと身に着けたいところだ。

 

 ということで前半は、隙を見逃さなかった浦和が興梠のゴールで先制し折り返す。

 

後半

f:id:khigu:20190709230644p:plain

 後半スタートのメンバー。長沢のタックルで脱臼してしまったエヴェルトンに代わってファブリシオ。長澤がボランチになってファブリシオがシャドーのポジションになっている。

(1)リセットした後半開始と軽率な退場

 後半開始の仙台は、前半開始と同様に浦和の最終ラインにプレスを掛けに行った。おそらくこの様子から、後半は前からプレスを掛けて、相手から時間とスペースを奪うこと、またロングボールを回収して自分たちの時間・ターンを増やすことで同点そして逆転を目指そうというプランだったのではないだろうか。

 

 しかし、そんなプランもわずか5分で狂ってしまうことになる。50分に前半1枚カードをもらっていた椎橋が長澤へ対してアフター気味のタックルしたことで2枚目のカード、退場となった。

 プレーとしては軽率だったと言わざるを得ない。1枚目をもらっていたことやこの日のジャッジの基準からして、もう少し冷静にプレーするべきだった。椎橋にとっては大きな授業料を払ったことになる。糧にして欲しい。

 

f:id:khigu:20190709231237p:plain

 ということで、ボランチの1枚加える仙台。石原に代えて富田で4-4-1にする。

 プランは狂ったものの、仙台は長沢を中心に前からボールを奪いに行く姿勢は曲げなかった。志の高いプレーと言えるだろう。

 もちろん浦和の攻撃に対しては、前半同様に中央を固く守るやり方で守備も行った。特に前線の長沢、サイドハーフの道渕と関口には重労働だったが、粘り強くスコアを動かさない戦いをしていた。

 

 1人多い浦和は、焦って前に出ることよりも、自分たちが確実にボールを握り、慌てずに攻めていた印象だった。どちらかというとリスクを冒すことよりも、ボールを動かして相手を走らせることの方を優先にしてやっていた印象だ。

 最後のフィニッシュが雑なシーンが多かったが、高いリスクを取るよりも確実にボールを保持して無理をせずに攻めることが目的だったからかもしれない。

 

(2)ガス欠気味の仙台、それでも志高く。

f:id:khigu:20190709231821p:plain

 仙台は66分に関口に代えて崇兆、75分に松下からハモンへとスイッチし、システムを4-3-2へと変更し、攻めに出ようとする。おそらくハモンを投入するまでは、退場後のプランとしては、プラン通りだった。

 しかし、ここまでの浦和のパス回しにガス欠気味の仙台は、なかなか前へボールを送ることができない。

 それでも志高く、最後まで攻めようという姿勢は崩さなかった。2トップへとボールを送り、何かが起こることを期待しながら、最後まで懸命に戦ったことは今後へと繋がると思っている。

 最後は浦和にゲームをクローズされる形となった。試合は0-1で敗戦。またしても埼玉スタジアムで勝つことはできなかった。

 

 

最後に・・・

 昨年からだと思うが、浦和との試合で点を奪われるときは一瞬の隙を突かれることばっかりな気がしている。

 逆に言うと、あとそこの差なのかもしれないなと。けどその差が小さそうで大きいというか。そんなことを浦和と試合をするたびに思う。

 

 この試合は、失点を与えていなかったらとか椎橋が退場しなかったらとか、そういう世界線を考えてしまう試合だった。もちろん、こうなったのは自分たちが招いたものだし、まだまだ成長の余地があるということだと思う。

 

 次節はまたホームに戻って、鹿島アントラーズとの試合。ダンのラストゲームだ。相手が鹿島だろうが負けられない。ダンを気持ちよく送るためにも、次節は何としても勝ちたい一戦だ!!

寄り切り~明治安田生命J1第17節 ベガルタ仙台vs北海道コンサドーレ札幌~

 さて、今回は北海道コンサドーレ札幌戦を振り返ります。前半戦ラストゲーム

↓前節のレビューはこちら

khigu-soccer.hatenablog.com

 

スタメン

f:id:khigu:20190630233942p:plain

 ベガルタ仙台は、前節勝利したFC東京戦から海夏に代えて道渕を右サイドハーフに起用。それ以外は変更なし。

 一方の北海道コンサドーレ札幌は、前節・サガン鳥栖戦から3人の変更。左バックに福森が復帰。コパアメリカから帰ってきた菅も左ウイングバックでスタメン。負傷のチャナティップに代わってシャドーにはアンデルソンロペスが起用された。

 好調のチーム同士の対戦。勝って前半戦を折り返すのはどちらのチームか。

 

前半

(1)仙台のボール保持vs札幌のボール非保持

 8分にコーナーキックからシマオが先制点を奪った前半は、どちらかがボールを保持し、どちらかがそれに対して構える展開が続く。

 ということで、前半は「ボール保持vsボール非保持」の局面について触れていきたい。まずは「仙台のボール保持vs札幌のボール非保持」。

 

f:id:khigu:20190702213139p:plain

 仙台のボール保持は4-4-2のセット。対して札幌のボール非保持は5-4-1ないしは5-2-3のセットだった。

 仙台の特徴はサイドハーフにあった。センターバックがボールを持ったとき、左の関口はサイドに張り、道渕はサイドから中へとポジションを移動させていた。

 関口の役目はルーカスをピン止めし、相方の永戸へのパスルートを確保すること。永戸がボールを受けられるようにすることで、アンデルソンロペスを下げさせることを狙いとしていた。また、関口は後方のボール保持が安定すると、外から中(ハーフスペース)へと移動して、ボールを受けるような仕組みとなっていた。

 一方の道渕は、早い段階で外から中(ハーフスペース)へと移動し、蜂須賀を高い位置へと押し上げることで、菅と武蔵の守備基準点を迷わせる。蜂須賀が高い位置を取ったことで、武蔵はアンデルソンロペス同様に下げざるを得なくなった。

 この両サイドの立ち位置で相手シャドーを下げさせることでジェイを孤立させ、仙台は中央でのボール保持を安定させていった。松本戦でも同様の立ち位置を取っていたので、相手どうこうというよりも自分たちの特性を活かした立ち位置なのではないだろうか。

 そしてボランチにボールを渡し、相手ボランチを引き出すと、その背後にポジショニングしていた道渕や関口が、相手ボランチの背後でボールを受けて中盤を突破しチャンスを作っていった。21分の長沢の決定機なんかは象徴的なシーンだ。

 加えて、ポジティブトランジション(守から攻への切り替え)でも、道渕が相手ボランチ背後でボールを受けることでショートカウンターを発動させるシーンがあり、チームとして相手のボランチ背後を狙うことは準備していたものだったと思われる。

 

 前半の札幌は孤立したジェイを助けることができずに、仙台にボールを保持されると撤退して構える方法しかなかった。

 しかしボランチが食いついた背後を使われることも多く、撤退して構えるものの守備がしっかりできている訳ではなかった。それでも決定機を残念そこはク・ソンユンで防いでいく札幌だった。

 

(2)札幌のボール保持vs仙台のボール非保持

 一方で、その反対の局面はどうだったかを見ていきたい。

 

f:id:khigu:20190702215431p:plain

 札幌のボール保持はお馴染のミシャ式。対する仙台は4-4-2で構える。

 札幌のビルドアップ隊は、ボールの位置にもよるがキーパーとミンテ、ボランチの2人がメインで、時折福森と進藤が助けに来るようになっていた。

 札幌のセンターバック(図でいう深井とミンテ)は、ハーフスペースの入口に立ち、アンカーの荒野は2トップをピン止めするような立ち位置を取る。

 センターバックの2人は運ぶドリブルで前進し、前方の味方へ届けるのが目的となる。第一優先はハーフスペースで待つシャドーとジェイだが、そこがダメならサイドへと展開していた。

 サイドへ流れるとウイングバックの仕掛け、またはサイドバック(福森と進藤)とのコンビネーションで崩しに掛かる。

 

 一方の仙台は、基本的にはビルドアップ隊へはプレスを掛けずに構える。ただ足元が不安定なク・ソンユンにボールが渡ったときはプレスを掛けていた。

 仙台の守備は人への意識が強い。この試合でもボールサイドに対してはしっかりマークを明確にすることで対応していた。特にマークが曖昧になりやすいシャドーに対してはボランチが付くことで明確にしていた。

 また、仙台の守備は基本的に大外は捨てる。大きなサイドチェンジがあったときはサイドハーフがスライドして対応するケースが多かった。特に左から右へのサイドチェンジが多かったので、ルーカスと関口(または永戸)の対峙は多かった。

 

 札幌は人への意識が強い仙台の守備に対してなかなか中央から崩すことができない。この辺は中央でボールを受けられるチャナティップが不在であったことも影響しているだろう。よって札幌の攻撃はサイドからの崩しがメインとなった。

 ただ継続は力なりで、34分にルーカスが右サイドを単騎突破しクロスを上げると、武蔵が折り返して、最後はアンデルソンロペスが決めて同点に追いつく。

 仙台としては、大きく左右に揺さぶられた形で失点した。札幌としては強力な3トップがペナルティエリアで結果を出したシーンだった。

 

 前半はどちらかのターンでゲームが進み、がっぷり四つな展開だった。1-1で後半へ折り返す。

 

後半

(1)大きな展開への対応

 前半は両者ともに自らのターンが巡ってくる展開だった。

 仙台としては、ボールを保持するれば安定した戦いができていた。しかしボール非保持の展開では、札幌のサイドチェンジに苦労し、結果的に同点に追いつかれることとなった。

 よって渡邉監督のハーフタイムコメントでも、「スライドを早くしよう」というコメントをしている。

f:id:khigu:20190702222430p:plain

 後半の仙台は、前半やられたルーカスに対して関口がスライドを早くできるような立ち位置を取るようになる。なので、ルーカスにボールが渡るとひたすら関口の1対1が生まれるような展開が多くなった。

 また前半の途中から発射台として大きなフィードを送っていた福森に対しても、状況に応じるが道渕がプレスを掛けに行くシーンが増えた。このことで札幌の大きな展開を少しでも減らそうという狙いが見て取れる。

 あとはひたすらバトル。シャドーに対しては前半から継続してボランチが対応する。4バックはなるべく中央を空けずに、クロスやシュートに対してしっかりと対応できる立ち位置を取っていた。

 

(2)攻撃の糸口を見出したい札幌

 前半の札幌は、中央からではなくサイドからの崩しが多かった。それで得点は取れたものの、やはり中央を攻略もしていきたいところだ。

f:id:khigu:20190702223405p:plain

 後半の札幌は、仙台のラインにギャップを作らせる攻撃を仕掛けた。ジェイが落ちてシマオを引き出し、その裏を武蔵がランニングするというパターン。

 仙台の人への意識が強い守備を逆利用したパターンだった。しかし、これが見られたのは2回だけだった。

 この試合では、シマオとのバトルを避けてなのかジェイが落ちてくるシーンが多かった。仙台としては、一番得点能力のある選手が落ちてくれるので、それはそれで特に問題はなかったと思う。

 

 その後の札幌は前半のリピートのような展開となる。サイドからルーカスと菅が仕掛けてクロス、もしくはペナ角からのアーリークロスをファーへ送るというパターンが続いていった。

 

(3)札幌の事故を誘発させた仙台

 札幌がボールを保持する展開が続いていったが、次にスコアを動かしたのは仙台だった。64分。

 札幌陣内深くからのフリーキック。パスをつなぐ札幌の対して仙台が2トップと道渕でプレスを開始。ク・ソンユンのミスを誘い、道渕がボールを奪って中央へ。ク・ソンユンに当たったクロスを、最後は関口が冷静に決めて勝ち越しに成功する。

 前半から狙っていたといえば狙いだった形。足元の不安定なク・ソンユンのミスを上手に誘発させた結果だった。濡れたピッチの影響もあったかもしれない。

 仙台としては我慢強く守っていた中での勝ち越しゴールだった。

 

(4)守備強度の維持と残念そこはシュミットダニエル

 再びリードした仙台は、再び守備を締めていくゲームプランになっていく。ルーカスとひたすら対峙しながらも勝ち越しゴールを奪った関口に代わって崇兆。足を攣った石原に代えてハモンを立て続けに投入し、守備強度を維持する。

 

 札幌は前述した通り、サイドからの崩しで活路を見出す。右のルーカス、左は途中交代で入った白井が仕掛ける。

 それに対して集中した守備を見せる仙台。数多くのコーナーキックを与えるもしっかり跳ね返すことができた。

 そして札幌の決定機もダンがビッグセーブを連発。81分の進藤のボレー、アディショナルタイムのジェイの近距離シュートも、残念そこはシュミットダニエル。さすが日本代表というプレーだった。

 

 そして大岩を投入し、ゲームを締めに掛かる仙台。最後の最後まで粘り強い守備は決壊せずにタイムアップを迎えられた。2-1で勝利。これで4連勝、ホームでは新記録の6連勝となった。

 

 

 

最後に・・・

 前線のタレントで殴りに掛かる札幌に対して、最後まで集中を切らさずに守り切ることができた。まさにこの3試合で得た自信が現れた形となった。

 もし札幌に変化を加えられるチャナティップがいたら、もう少し苦労したと思う。そういう意味でも巡り合わせが良かったと言えるし、そこで3ポイントを取ることができたのは大きい。

 

 一時は最下位だった順位もだいぶ巻き返すことができた。前半戦終わって勝点22は序盤のスタートから考えれば、十分な成績と言える。試合を追うごとに新加入選手がフィットしていき、チームが構築されていくところを体感できた前半戦だった。

 もちろんこれで満足はしていない。この勢いを加速させ、さらに上を目指していきたい。

 後半戦の一発目はアウェイでの浦和レッズ戦。去年の天皇杯決勝以来の埼玉スタジアムとなる。昨年のリベンジ、そしてこの勢いを加速させていく戦いぶりを期待したい!!