開幕戦、新潟に敗れた仙台は今節甲府に4-0で勝った鹿島と対戦した。
スタメンは
鹿島は甲府戦のメンバーと変わらず、今シーズンから若手を多く起用しているのが特徴である
一方の仙台は前節負傷した角田に変わり、鎌田がボランチに入り、広大がCBに入っ た。
昨シーズンは1勝1敗の成績だった。
前半
前半は膠着した展開が続く。一方がボールを持てば一方がブロックを作る状態だった。
鹿島は奪われたあとのファーストデフィフェンスがよく、仙台はなかなか前に運べず後ろで回すことが多く見られた。また仙台はウイルソンが孤立してしまい、シュートまで持っていくことが出来ず、1本しかシュートが打てなかった。鹿島はダヴィと中盤の距離感がよくチャンスにつながる場面が多かった。また仙台の高い守備ラインの裏をつくダヴィの動きが効果的だった。
そうすると31分に仙台陣内でボールを奪った遠藤がダヴィにスルーパスしクロス、土居がスルーしてそのまま中に入り込んだ遠藤が流し込み先制した。とてもきれいな形だった。前半は1-0のまま折り返す。
後半
後半は一転して仙台がボールを握る時間帯が多くなった。ウイルソンと中盤の距離が少しずつよくなり相手のゴール前まで押し込むことが出来た。しかし、単調なクロスばっかで昌子と青木に跳ね返されることが多かった。マグリンチィと赤嶺を投入して少しは迫力が増したが、鹿島の守備陣が混乱するほどではなかった。最後にダヴィの個人技から遠藤が押し込み鹿島が2-0で勝利した。
最後に
このゲームは鹿島の勝負強さと若手の躍動が見られたゲームだった。特にCBの昌子はウイルソンに当たり負けせずに90分通して対応していた。なんだか岩政を彷彿とさせるプレーだった。若手がメンバーにいることもあり、長いリーグの中で波があるかもしれないが、このメンバーが勝ち方を覚えれば、いよいよ「常勝鹿島」の復活かもしれない。
一方の仙台である。リーグ2連敗はJ1にあがって初めてである。晋監督に代わって苦しい年になると思っていたが、現実に直面すると本当に苦しい・・・。
今日のゲームでは様々な課題が見えた。攻から守への切り替えが遅く。鹿島の2列目に前を向いて持たせるシーンご多かった。またいつもならボランチで取れていたのだが今日はまったく取れていなかった。そして攻撃はかなり課題が残った。特にウイルソンが1トップのため本来のウイルソンの持ち味を消してしまっているように思える。元々ウイルソンは1トップというより相棒がいて、自分が前を向いてドリブルを仕掛けることが得意な選手であり、足元でDFを背負いながらポストしたり、ヘンディングで競り勝つタイプではない。これだったら赤嶺や柳沢と2トップにしたほうがいいと思う。ポゼッションはやりたいことが見えたが後はどうフィニッシュにつなげるか、そして相手の守備陣をどう混乱させるか、監督の腕の見せ所である。
監督はスカパーのインタビューで笑顔を見せていたが、果たして監督の本音はどうなのか、そして次なるプランがあるのか、その辺を注目していきたい。