皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、長いシーズンオフも間もなく終わり、いよいよ1か月後に開幕を迎えます。
そこで時間がある今回はJ2リーグの順位予想をしながら、今シーズンを展望していきたいなと思います。
ただ、ベガルタ仙台以外のチームは情報が多くないので、異論反論あるかと思いますが、ご容赦ください(笑)
自分が執筆しようとしたら、こんなに素晴らしい記事がありました!!
この記事読めば、大体のことは網羅されているので、二番煎じらしくやっていきたいと思います!
展望
順位予想の前置きとして、今シーズンのレギュレーションと過去のシーズンを振り返ってみたい。
(1)レギュレーション
今シーズンは2024年シーズンに各リーグが20クラブに統一されることに伴い、一部昨シーズンと変更になっている部分がある。
特に大きな変更点は、昇格枠が2.5枠から3枠になり、自動昇格2クラブとプレーオフを勝ち上がった1クラブが来シーズンのJ1への切符を獲得できる。
よって今シーズンは、より昇格できるチャンスが広がったと言えよう。そのためか、今シーズンは積極的に補強を行ったクラブも目立った。
また2024年シーズンからは自動降格が3クラブとなり、降格枠が増える。よって今シーズンからある程度チームの力を付けておかないと、来シーズン以降厳しい現実が待っているとも言えるだろう。
今シーズンもプレーオフを含めて、多くのクラブが昇格争いに絡むことになるのではないだろうか。
(2)過去のシーズン
ここで過去のシーズンを振り返りながら、色んなデータや特徴を見ていきたい。
まずは自動昇格争いについて。
過去10年の自動昇格クラブの戦績表を簡単にまとめた。
各シーズンで、もちろんバラつきがあるものの、平均勝点は83.85。80は越えているシーズンがほとんどである。
また自動昇格したチームは年間で23~25勝している。最少でも21勝(2018年の松本山雅)。また、負け数も10敗未満のクラブがほとんど。勝点を1試合平均にすると約2ポイントとなる。なので、自動昇格するには23~25勝を挙げ、負け数を10敗未満にすることが最低条件となるだろう。
続いてプレーオフ圏内争いについて。
プレーオフに関しては、各シーズンによって絡んでくるクラブ数や勝点が違うので一概に数字的に共通点を見つけ出すのは難しい。一方でプレーオフ争いをするチームを3つのジャンルに分けることはできる。
①J1経験クラブ
近年のJ2は、徐々にJ1を経験したクラブ数が多くなっている。今シーズンも22クラブ中11クラブがJ1を経験している。そんなJ1への返り咲きを目指すチームがプレーオフ争いの大半を占める。
昨シーズンは、大分、山形、仙台、徳島、東京Vが最後までプレーオフ争いでしのぎを削った。
②J1未経験クラブ
ここで言う未経験クラブは、予算規模がある程度あり、J1初昇格を目指しているクラブ。昨シーズンで言えば、3位となった岡山がこのジャンルとなる。
今シーズンは岡山、町田あたりがこの立ち位置となる。
③サプライズクラブ
昨シーズンで言うところのロアッソ熊本がこのジャンル。
限られた予算のなかで、監督の志向するサッカーがうまくハマり、プレーオフ争いに加わるクラブだ。このようなクラブは毎年あり、2015年の愛媛や2019年の水戸などの躍進も記憶に新しい。
今シーズンもどこかのクラブが上位に進出する可能性は十分にあると思う。
順位予想
前置きが長くなったが、いよいよ今シーズンの順位予想に移りたい。
このオフの各クラブの移籍情報は、Js LINKのサイトを参考にしてもらいたい。
では、さっそくいってみよう!
1位:FC町田ゼルビア
予想採用システム:3-4-2-1、3-1-4-2
親会社であるサイバーエージェントがABEMAによるワールドカップ中継の勢いそのままに、子会社である町田も大型補強を敢行した。
まずは青森山田高校で長年指導してきた黒田剛監督がプロチームで初めて指揮を執る。またヘッドコーチには金明輝氏を招へいした。
選手に目を向けると、カルロス・グティエレスやチャン・ミンギュなど大型のセンターバックを数多く補強。ボランチに精度の高いセットプレーを蹴れる下田北斗、2列目には髙橋大悟や沼田駿也、黒川淳史らを獲得。極めつけはワールドカップで活躍したミッチェル・デュークと横浜Fマリノスで優勝経験のあるエリキを獲得。まさにムキムキな補強だ。
屈強なディフェンスラインに、機動力のある2列目とポイントとなれるフォワード、そしてセットプレー(ロングスローも含めて)を武器にしそうな感じで、まさに「強化版ソリボール」といったところか。
リーグのなかでも力づくで勝点を取れるチームだと思う。ただ偏りのある編成なので、自分たちが苦手な局面に出会ったときにどういう対応をするかはポイントになりそうだ。
2位:ベガルタ仙台
予想採用システム:3-4-2-1、3-1-4-2
願望込みの順位である。ただ、このオフは自他ともに驚くスピードで昨年末に編成を終わらせた。主力の流出は富樫敬真のみで、ほとんどの選手が残留した。
加えて林彰洋、郷家友太、山田寛人らJ1で実績のある選手や熊本の躍進を支えた菅田真啓、浦和でのプレー経験もあるエヴェルトンや昨シーズン、Kリーグで10ゴールを挙げたホ・ヨンジュンらも加入し戦力アップに成功した。
さらに伊藤彰監督の両腕には、渋谷洋樹氏と堀考史氏と監督経験者を招へいし、盤石な体制を整えた。
それだけクラブが今シーズンの優勝・昇格に本気になっていることが分かる陣容だ。今シーズンに掛ける想いをどのクラブよりも強いと思っている。是非とも今シーズンこそはJ1へ返り咲きたい。
3位:清水エスパルス
予想採用システム:4-4-2
昨シーズンも監督を途中で交代し、夏場には乾貴士ら実力者を補強しながらも守備構築ができずに降格となった。
このオフは主力の流出を最小限に留めたが、立田悠悟や片山瑛一、原輝綺が移籍したのでディフェンスラインの再編成は急務となる。
しかし、即戦力となるルーキー(監物拓歩、斉藤聖七、落合毅人、森重陽介)を獲得できているのはポジティブな要素。昨シーズンは山原怜音がルーキーながら欠かせない存在になったが、今シーズンもそのような選手が出てくれば、昇格候補の筆頭だろう。
懸念されるのは、まだ去就が完全に確定していない権田修一、松岡大起、鈴木唯人、チアゴ・サンタナがどうなるか。彼らが残留できれば大きいが、もし移籍することになったら大きな痛手だ。
4位:モンテディオ山形
予想採用システム:4-4-2、4-4-1-1
昨シーズンは滑り込みでプレーオフ進出を果たした山形。今シーズンはクラモフスキー監督3年目のシーズンだけにJ1昇格という結果を残したい。
山崎浩介、半田陸、山田康太がJ1へステップアップし、夏に加入したディサロ燦シルヴァーノも清水へ復帰し、少なからず主力の流出はあった。それでも熊本雄太や小野雅史、イサカゼイン、田中渉らを補強し穴埋めに成功。さらにデラトーレやチアゴアウベスが残留できたのも大きい。
今シーズンは開幕アウェイ4連戦と毎年のことだが厳しいシーズンスタート。なんとかそこを乗り越えてスタートダッシュを切りたいところだ。
5位:ジュビロ磐田
予想採用システム:3-4-2-1
昨シーズンJ1復帰を果たしたものの、1年でJ2へと戻ってきてしまった。それにこのオフはファビアンゴンザレスに二重契約問題で補強禁止となった。
それでも森保一代表監督の右腕だった横内昭展氏を招へい、GKコーチには川口能活氏が帰ってきた。主力のほとんどを慰留でき、十分戦えるスカッドとなった。
前半戦はルヴァンカップを並行して戦わなければならず、過密日程で厳しい戦いが強いられるが、逆にチーム強化ができる機会が増えたという見方もできる。昨年の大分や徳島のようにリーグ後半で巻き返すようなシナリオがベストだろう。
6位:いわきFC
予想採用システム:4-4-2
昇格初年度ながら圧倒的な強さでJ3を制したいわきFCはついにJ2までステップアップをしてきた。
いわきが他クラブと違うのは、ハード面にお金を掛けていることだ。国内トップレベルの施設を有しており、そこで選手を鍛えることでいわきのサッカーに適した人材を育成できる。良質で実績のある選手ではなく、鍛えがいのある選手を獲得するので、必然的に若い大卒選手がメインとなる。
このオフの昇格に貢献した坂田大樹や日高大などはステップアップをしたが、主力のほとんどは残留し、また例に漏れず大卒選手を獲得。加えて宮崎幾笑や高木和徹といったJ2で実績のある選手も補強している。
昨年末から「鍛錬期」としてどこよりも早く始動しているところも徹底している。今シーズンはサプライズ枠としてJ2の台風の目になる存在になるのではないかと思っている。
7位:徳島ヴォルティス
予想採用システム:4-3-3、4-3-1-2
昨シーズンはとにかく引き分けが多かった徳島。それでも負けにくいチームは19試合負けなしで最終盤までプレーオフ争いに絡んだ。
今シーズンは、ダニエル・ポヤトス監督がガンバ大阪に引き抜かれ、新たにベニャート・ライバン監督が就任。弱冠35歳にしてレアルソシエダの分析チーム責任者を務め、今回初めてトップチームの指揮を執る。
高田颯也、千葉寛汰、森海都のレンタル組や渡大生や柿谷曜一朗の復帰組など前線の補強が上手くいき、スアレス、カカ、内田航平など守備陣を残せたのも大きい。
同じスペイン人でもサッカーの内容もアプローチの仕方も変わってくるので、そこに選手たちがアジャストできるかがポイントだろうか。
8位:大分トリニータ
予想採用システム:3-4-2-1、3-1-4-2
昨シーズンは、ルヴァンカップもあり過密日程で苦しんだ前半戦から、下平隆宏監督のサッカーが次第に浸透した後半戦に巻き返しプレーオフ進出を果たした。
今シーズンは、井上健太、増山朝陽の両翼や吉田舜、下田北斗、三竿雄斗といったセンターラインも移籍し、苦しいオフシーズンとなった。
大分はチーム強化費が3割減り、限られた資金のなかで茂平や池田廉、J3ベストイレブンに選ばれた安藤智哉を獲得。
ボールを握りながら戦うスタイルは変わらないと思うので、そのなかで昨シーズン若手ながらスタメンを勝ち取った弓場将輝や保田堅心のような若い選手がさらに出てくれば、さらに底上げができるはずだ。
9位:ファジアーノ岡山
予想採用システム:3-4-2-1、3-1-4-2、4-2-3-1
ヨルディ・バイスと柳育崇の強力センターバックとミッチェルデュークを軸に機動力のある若手選手が噛み合って過去最高である3位となった昨シーズン。
今シーズンはワールドカップで活躍したミッチェルデュークが町田へ移籍。徳元悠平もFC東京へステップアップした。
前線には櫻川ソロモンや坂本一彩を、最終ラインには鈴木喜丈を補強した。ミッチェルデュークがいない分、新たな攻撃のオプションは必要で、その最適解を木山隆之監督が見つけ出せるかは上位に加わっていくのにカギとなりそうだ。
10位:V・ファーレン長崎
予想採用システム:4-2-3-1、4-4-2
クリスティアーノ、エジカルジュニオ、カイオセザールなど豪華助っ人を擁しながらも序盤でつまづき監督交代。ファビオ・カリーレ監督も守備構築がうまく行かずに終盤に崩れて昇格戦線から脱落した。
カリーレ監督続投となった今シーズンは、江川勇清と植中朝日がJ1へステップアップ。それでもセンターバックにヴァウドと今津佑太、2列目に増山朝陽と宮城天を獲得し名倉巧がレンタルバック、前線にはフアンマ・デルガドが復帰し、選手層は厚くなった。
あとは昨シーズン課題だった守備構築と攻撃とのバランスがうまく嚙み合えば昇格戦線へ名乗り出ることができるのではないだろうか。
11位:ジェフユナイテッド千葉
予想採用システム:4-4-2
ユンジョンファン政権の3年間はプレーオフ圏内にも行けずにあえなく終わった。
今シーズンからはヘッドコーチだった小林慶行氏が就任した。戸田和幸氏や渡邉晋氏らを輩出した桐蔭学園出身で、仙台時代にはヘッドコーチとして渡邉晋氏を支えた。小林監督自身も論理派で、丁寧にチームを作っていくのではないだろう。
オフの補強は松田陸、日高大、椿直起、呉屋大翔と日本人を中心に獲得。外国籍選手もレンタルバックのサウダーニャのみとなった。
まっさらなところからのスタートになると思われるので、今シーズンはどれだけベースを作りながら結果を出せるかというシーズンになるのではないだろうか。
12位:ツエーゲン金沢
予想採用システム:4-4-2、4-3-1-2
ソリッドな柳下正明監督のサッカーに昨シーズンは中盤をダイヤモンドにするボール保持にもトライしていた印象。
主力選手では松田陸が移籍し、9月に月間MVPを獲得した松本大弥が広島へレンタルバックした。
補強は比較的順調に進み、小島雅也、石原崇兆、加藤潤也、奥田晃也、ジェフェルソン・バイアーノらを獲得し、戦力の上積みを図れた。
上手くハマれば、昨年以上の結果が出そうな気配もある。ポイントはセンターバックだろうか。庄子朋乃也や孫大河らが成長すればプレーオフ争いに加われる可能性は十分にあると思う。
13位:東京ヴェルディ
予想採用システム:4-4-2
昨シーズンは途中から城福浩監督が就任し、ソリッドなサッカーで終盤は6連勝を記録。しかしエンジンがかかるのが遅く、プレーオフ進出は果たせなかった。
今シーズンは、馬場晴也とンドカ・ボニフェイス、佐藤凌我が移籍。染野唯月も鹿島へレンタルバックと苦しいオフシーズンとなった。最終ラインは千田海人や宮原和也らを獲得できたが、前線はやや迫力不足が否めない。新加入のマリオ・エンゲルスや既存戦力の河村慶人、阪野豊史、バスケスバイロンに期待がかかる。
今シーズンもプレーオフ圏内を目指すのが現実的な目標になりそう。
14位:大宮アルディージャ
予想採用システム:4-4-2
ここ数年残留争いに巻き込まれている大宮。今シーズンは相馬直樹監督を続投し、ヘッドコーチに原崎政人氏を招へいした。
主力だった西村慧祐、小野雅史、矢島慎也が同じJ2クラブへ移籍となった。手薄になったセンターバックには浦上仁騎、大森理生を獲得。袴田裕太郎も慰留に成功したが、それでも守備陣の強度不足は心配材料。
以前のような大型補強はできず、限られた強化費のなかで編成を組んでいる印象。今シーズンは、残留争いに巻き込まれずにプレーオフ争いに参入することが目標となるだろうか。
15位:レノファ山口FC
予想採用システム:3-4-2-1、4-3-3
名塚善寛監督は、立ち位置の優位性を生かしたボール保持をベースに戦うのが印象的なチームだった。
このオフは主力の流出を避けられず、橋本健人、沼田駿也、田中渉、高井和馬らが移籍。苦しいオフシーズンとなった。
それでも前線は小林成豪、矢島慎也、皆川佑介を獲得し戦力維持に努めた。一方で引退した渡部博文と菊地光将の穴が埋め切れていない印象なので、ボール保持のクオリティをより高めていきながら、守備をいかに立て直していくかがポイントになってきそうだ。
16位:水戸ホーリーホック
予想採用システム:4-4-2、4-2-3-1
長期政権となった秋葉忠宏監督が退任し、ヘッドコーチだった濱崎芳巳氏がトップチームの指揮を初めて執る。
オフには鈴木喜丈、椿直起、木下康介がそれぞれ移籍。特に木下の移籍は水戸にとって痛手だろう。
それでも中盤の主力選手はほとんど残留し、そこに小原基樹や武田英寿を獲得。前線の安藤瑞季や唐山翔自らの奮起に期待が掛かる。
基本的には秋葉監督の路線を継続することになるだろうが、濱崎監督が自分のカラーに染められるかどうかの1年になると思う。
17位:ヴァンフォーレ甲府
予想採用システム:4-4-2、4-2-3-1
リーグ戦は18位と低調な結果に終わったものの、誰も予想だにしなかった天皇杯優勝を果たした昨シーズン。今シーズンは吉田達磨監督に代わって篠田善之氏が就任した。
J2リーグとACLを並行して戦うので、昨シーズンよりも人数の多いスカッドとなっている。浦上仁騎と山田陸は移籍したが、主力は概ね慰留することができた。
限られた強化費のなかで、土肥航大、武富孝介、ピーター・ウタカらを補強。また得意の即戦力となりうる大卒選手を5名獲得している。
J2リーグとACLを並行して戦うのは過去に東京ヴェルディが2006年に経験しているが、現行レギュレーションになっては前代未聞である。まずはACLと両立をし残留争いに巻き込まれないことが現実的な目標になってくるだろうか。
18位:ロアッソ熊本
予想採用システム:3-4-2-1、3-3-3-1
昨シーズンは昇格初年度ながら5位に躍進。最後はプレーオフで京都と引き分け、J1初昇格とはならなかった。
そんな熊本はやはり多くの主力選手が移籍し、チームの心臓だった河原創、菅田真啓、イヨハ理ヘンリー、坂本亘基、杉山直宏、髙橋利樹らがいなくなった。全クラブのなかで最も厳しいオフを過ごした。
J3で活躍した選手と大卒選手をメインに補強し、チームを作り直していくシーズンとなるだろう。今年は厳しいシーズンになりそうなので、まずは残留を目指す戦いになるかどうか。
19位:ブラウブリッツ秋田
予想採用システム:4-4-2
吉田謙監督のもと、とにかくやり方がブレないのが秋田だ。個人的には相手ディフェンスラインの背後に蹴るボールの質は、J2のなかでナンバー1だと思っている。
そんな昨シーズンの秋田は残留争いに巻き込まれず、12位でフィニッシュ。終盤には4連勝を記録した。
一方でこのオフは田中雄大、千田海人、池田樹雷人、稲葉修士ら守備陣の移籍が相次いだ。それでも迅速に動き、J3で活躍した星キョーワン、諸岡裕人、河野貴志を獲得。前線も丹羽詩温らを補強した。
基本的にはやるサッカーは変わりないので、新加入選手がどれくらいの早さで秋田のサッカーに慣れていけるかがポイントになりそう。シーズン後半には、昨シーズンのように厄介な存在になっていそうだ。
20位:栃木SC
予想採用システム:3-4-2-1
時崎監督1年目の昨シーズンは、リーグ3番目に少ない堅固な守備をベースに前線からのプレッシングを織り交ぜたチームという印象。一方で攻撃では得点数が32点とリーグ最下位を記録し、守れるけど決めきれないチームだった。
このオフにはディフェンスラインの中心選手だったカルロス・グティエレスが町田へ、鈴木海音が磐田へレンタルバックをし、守備の再構築が急務となる。また前線は多く主力が残留したものの、補強で上積みができなかったのがやや不安材料か。
まずは新しいディフェンスラインの構築を早め、チームのベースを早い段階で作り直したいところだろう。
21位:ザスパクサツ群馬
予想採用システム:4-4-2
リーグ序盤は好スタートを切り、上位にいた群馬だが、次第に結果が出ずに残留争いに巻き込まれてしまった。大槻監督は4-4-2のソリッドな守備がベースだが、ときにはサイドハーフを下げて5バックで守備をするシーンも見られた。
このオフは小島雅也や加藤潤也、田中稔也、高木友也がJ2のライバルクラブに移籍したのは痛手だった。代わりに秋田から武颯を、昨シーズンJ3でプレーした中塩大貴、佐藤亮を獲得した。
今シーズンも大槻監督のもとで、残留を目指す戦いになりそう。畑尾大翔、城和隼颯のセンターバックを中心にまずは安定した守備を構築したい。
22位:藤枝MYFC
予想採用システム:3-1-4-2、3-4-2-1
初めてのJ2挑戦となる藤枝。須藤大輔監督のもと、攻撃的なサッカーで悲願の昇格を果たした。
初挑戦となる今シーズンは、守護神の内山圭が鳥栖へ移籍。それ以外の主力は残留することに成功した。補強はJ2で実績のある岡西宏祐、山田将之や矢村健を獲得した。
厳しい戦いが予想され、時には守備に回る時間が長くなる試合も多くなると思うが、一方で残留争いのライバルに攻撃的なサッカーで勝利できれば、残留の芽も見えてくるのではないだろうか。
最後に・・・
こうやって各クラブのスカッドや補強状況を見ていると、どのクラブも手強そうな印象だ。昨シーズンのように本命のクラブがないだけに、今シーズンは例年以上に混戦になる可能性が高い。
そんななかで、いかに勝点の取りこぼしを少なくするかは例年以上に重要になってくると思う。また、チームのピークをどこでも持っていくかも大事だ。早い段階で持っていっても後半失速するし、遅ければ巻き返し切れずに終わってしまう。団子を抜け出すために、夏場以降にいかにピークを持って行けるかは、昇格に向けて重要な要素になってきそう。
各クラブ、キャンプにてフィジカル、戦術ともに練度を上げているところだ。
開幕まで1か月を切った。今シーズンもハイレベルな戦いが見れることを今から楽しみにしたい。