ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

最終節に思うこと~J1 2ndステージ最終節 ベガルタ仙台vsジュビロ磐田~

 お久しぶりです。ここ最近、本業(大学ね)のほうが忙しくて更新することができませんでした。

 ということで最終節です。仙台は、ウイルソンの送別ゲームを白星で飾ることができるのか。相手はジュビロ磐田。磐田にとっては残留がかかった一戦。f:id:khigu:20191230153006p:plain

 仙台のスタメンは、ほぼ前節と変わらず。契約上出場できなかった三田がスタメンに復帰。ラストゲームウイルソンは残念ながらケガのためベンチ外となった。

 磐田は4-2-3-1の布陣。ボランチに川辺と上田。トップ下には松浦が起用された。降格圏の名古屋とは勝ち点差が3と、残留争いしているチームの中では優位な位置にいるものの、しっかりと自らの力で残留を手にしたいところだ。

 

■前半~戸惑う仙台~

 前半4分に上田の直接フリーキックが決まり、早い時間帯でゲームが動いたことで、磐田のゲームでスタートした。

 磐田がピッチで見せた姿は、なりふり構わず前からプレッシングをかけて、仙台に自由を与えないことだった。磐田は全体をコンパクトにし、前プレをしやすいようにすることで仙台のビルドアップを制限していた。

 

 磐田の前プレの前に仙台は、序盤苦しみ続ける。磐田の前プレを警戒してか後方のビルドアップは4バックがそのままで、後ろが重たい状態になっていた。それに加え、サイドハーフボランチがうまく顔を出せないので、ビルドアップの出口がなく、最終的に磐田の最終ラインの裏に放り込んで、磐田ボールになるというフラストレーションが溜まる時間を過ごすことになる。

 

 仙台はかなり戸惑う時間を過ごすことになる。特にセンターバックの2人は、ビルドアップ時にパスミスが多く、テンポよくボールを出せていなかった。よって前線になかなかボールが入ってこずに、リャンや奥埜が降りてくる場面も見られるようになり、悪循環が続いていった。

 そんな苦しい時間を過ごしていたが、30分過ぎになると少しずつ改善されるようになる。晋伍が降りてきて後ろが3枚になることでビルドアップが安定し出す。また簡単にサイドバックにボールを当て始めたことで、ボール自体は前進できるようになっていった。

 前半の終盤では、少しずつ磐田のエリア内に侵入できるようになっていく。右サイドからハモンのクロスに野沢が合わせたのは前半の1番の決定機だった。

 前半は開始早々に決められたこともあり、かなり戸惑っていた前半だったが、その後は少しずつ修正できて前半を折り返すこととなった。0-1で磐田リードで折り返す。

 

■後半~最後の精度~

 後半開始から仙台は野沢から金久保。奥埜がフォワードでリャンが左、右に金久保という布陣で後半が始まった。

 肉弾戦が得意な奥埜を前線で起用したことで、前線で体を張れる選手が2人になり、前半よりもボールが収まる回数が増えていった。また前半途中からサイドからの前進ができていたことに加えて、ハモンが左サイドに流れてきたことで、より相手陣内でのプレーが多くなっていった。

 そして金久保の登場で、斜めに入ってくるプレーが増えて、攻撃のバリエーションが前半よりも格段に増えていった。磐田が前から来ることがなくなったことも相まって、仙台が押し込む時間が長くなった。

 仙台はその後、パブロと西村を同時投入して勝負にでる。西村は奥埜と変わって入ったが、うまく前線でボールを収め、2列目と絡んだプレーを行えた。あの決定機を決めていれば最高だったが、残念無念。

 パブロはなかなかチャンスメイクできなかった。サイドに流れて勝負するシーンはほとんどなかった。

 

 前半よりも相手を押し込んで、チャンスを作るものの、それを決めきる力が無かった。まるで今シーズンを象徴しているかのような展開になっていった。

 攻撃の形や相手を押し込むことができても、最後のフィニッシュという面においては、まだまだ課題が残ってしまう。磐田戦も同様に最後のフィニッシュやラストパスのズレだったりがまだまだあった。それは来年への課題だろう。

 

 最後は磐田にうまくゲームをクローズされて終わり。ウイルソンの送別ゲームを勝って締めくくることはできなかった。

 

■最後に・・・

 これにて、仙台の2016年は終わることとなる。やはりこの時期に終わるのは非常に寂しい。今シーズンの振り返りは、また日を改めて書きたいと思う。長いオフなので自分でもしっかり分析した上でみなさんにお届けできればと思う。

 

 今節は前半のゴタゴタからうまく立ち直り、押し込むことができていても、ゴールという結果に結びつかないところにとても悔しさを感じる。なんだか今シーズンを象徴している試合だった。

 自分たちのプランやサッカーががうまくいかないとき、自分たちで修正できる術やプランBを持っているか。そこは仙台の来年以降の課題であり、伸びしろだろう。そんなことを感じる試合だった。

 

 とりあえず、今シーズン1年間お疲れさまでした!またシーズン振り返りの巻でお会いしましょう!!