ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

いい方向へ~J1 1stステージ 第11節 ベガルタ仙台vs浦和レッズ~

 泥沼の5連敗の仙台。前節は3点リードされてから2点取り返して、何とか意地を見せたが、いい加減結果がついてきてほしいところ。今節は首位で未だ負けなしの浦和との対戦となった。f:id:khigu:20191217210749p:plain

  仙台は渡部が出場停止明けで多々良とコンビを組む。ボランチのキム・ミンテはリーグ戦初先発となった。2トップはウイルソンと金園。

 浦和は、水曜に消化試合のACLをサブ組で戦ったため、疲労はそこまでない。興梠がベンチに入っている。

 

前半~ドン引きになったワケ~

 浦和はエンドを変えた前半。試合開始直後から様相がくっきりと分かる展開となった。

 というのも今節の仙台はまずは低い位置での守備ブロックを築くことからスタート。ミンテのボランチ起用はそんなことを宣言しているかのようだった。とにかく低い位置で守る仙台だったが、それでも8分に先制点を取れたのはいろんな意味を込めてラッキーだった(笑)ミンテの初ゴールはまさに狙っての得点だった。

 先制点を取れた仙台。その後も継続して低い守備ブロックで浦和の攻撃を応戦していた。

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  で、なぜこんなにラインを低く設定したのかという点。おそらくこの試合でのボランチの位置取りがすべてだと思う。いつもの仙台の守り方であればもう1枚前、この試合で言う柏木の位置にボランチをプレスさせ、そこからのショートカウンターを狙ったのだろうが、この日はその1列前のシャドーのポジションにつかせている時間が長かった。ここまでのゲームの反省を活かしてなのか、浦和の攻撃を気にしてなのかは定かではないが、守備に重きを置いて試合に入らせたのは確かだっただろう。また柏木に対しては金園が監視する形になっていた。

 また攻撃の狙いはロングボールを2トップへ。とくに槙野、森脇を狙い撃ちにしていた。ここでもウイルソン、金園の2トップでスタートさせた意味合いが強く込められてた。しかし、それ以外での攻めはあまり見られなかった。というのも全体が低くなってしまっているため押し上げができずに浦和の素早い切り替えの前に簡単に取られるシーンが非常に多かったからである。

 

 浦和は浦和で、先制をされたものの、そこまで焦って攻撃しているように見えなかった。とにかく仙台のブロックを突いて突いてという時間が長く、仙台にボールを取られてもすぐ奪い返せるため、ほとんど自分たちのターンだったので、焦らなかったのだろう。徐々に武藤が下りてきたり、阿部が柏木の近くでプレーし始めるなど細かい工夫も見られていた。そして前半アディショナルタイムにコーナーのこぼれを阿部がミドルで決め11に追いついた。おそらくここまで慌てることなくゲームを進められただろう。

 一方の仙台はなんとかしのぎ切りたかったが、1-1は悪くない折り返しだった。ということで後半へ

 

後半~殴って殴って殴って~

 後半、浦和は興梠と李を投入。点取り行くぞというメッセージをピッチに込めて後半へ。

 仙台は前半のイメージ忘れず後半へ。

 後半が入って浦和のペースで相変わらず試合が進むが、一方の仙台が後半のように前線におさまりが効かなくなった。それも浦和の3バックが冷静に対処していたから。浦和は後半に入って攻撃と同時に守備の修正もしっかり図っていた。

 そんなチームにはチャンスが巡ってくるもの。55分にコーナーからニアで阿部がすらし最後は仙台キラーの興梠が決め、逆転。仙台が混乱しているその1分後には、関根が決め13に。

 ここで仙台は、前半の途中から機能不全だったウイルソンに代えてハモン、野沢に代え奥埜を立て続けに投入。ここから反撃が始まる。まずは投入直後の60分に奥埜が決め、1点差に。さらに5分後にコーナーから渡部が決め、同点に。仙台は勇気を持って前から行くことで浦和から点をもぎ取ることに成功した。これも途中から入ったハモンと奥埜の頑張り、そして失点直後から前に出てきた菅井のプレーからの反撃であった。

 その後は仙台が富田を中心にセカンドボールを拾い続け、森脇のサイドを狙い撃ちする。とにかく奪ったら、奥埜やハモンが左から攻撃を開始するシーンが増え、攻撃に厚みが出てきた。

 浦和は、関根に代えて永田を投入し、右サイドの守備固め。これが効果的だったかは微妙だったが・・・。

 そして仙台は80分、奥埜、富田と中に侵入して、中央で受けたリャンが永田と森脇を冷静に交わして4-3、再びリードする。

 しかし、その1分後に守備のほころびが出たところを興梠に決められ4-4。

 その後、互いに惜しい場面はあったものの決めきれず壮絶な打ち合いは4-4で、引き分けとなった。

 

最後に・・・

 前半からの内容と打って変わって、後半は打ち合った。お互いの意地が見えていいゲームであったことは間違えない。たまにはこういう試合も悪くないものだ。

 仙台はこれで連敗から脱出したことになった。このゲームでは堅い守備の浦和に対して4点も取れたし、ポジティブな面が多いゲームととらえていいだろう。しかし失点の場面は反省すべきところ。コーナーの守り方(ゾーンでの守備)はまだまだ改善の余地があるし、取られた時間帯が悪い。集中すべきところで出来ていないのは、今回だけではなくここまで振り返ってのこと。要反省だろう。

 ただ、このチームはもう堅守ではないようだ。やっぱり以前と比べて脆い。しかし今年は例年以上に点は取れる。リスクをかければかならずチャンスが作れるのが今年の仙台である。

 悪い方を修正するのか、いい方を伸ばしていくのか、それは監督次第だが、今シーズンをある意味象徴するようなゲームが今回の浦和戦のような気がするし、未来に向けていい財産に今回のゲームはなった。

 

 これで連戦もひとまず終わり。久しぶりに1週間、次のゲームまで準備が取れる。次は新潟。こちらも仙台と状況が似ているため、難しい試合になりそうな気がするが、いい準備を1週間でして闘ってもらいたい。