ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

漢になれ!!~J1 第24節 サガン鳥栖vsベガルタ仙台~

 前節、勝ち点3差の新潟に敗れ、いよいよ本格的に残留争いへと巻き込まれた仙台。今節は監督交代し、いまいち調子が上がらず、ここ3試合勝利から見放されている鳥栖との対戦だったが、今節も1-2で敗戦。ついに泥沼の4連敗となってしまった。

 では、ざっくり試合の感想からf:id:khigu:20190502122344p:plain

 今節の仙台は、GKをここまでスタメンだった関に代え、桜井。ケガの影響で右SBには村上を起用し、中盤には野沢をチョイスした。システムも442に変更した。

 前半は鳥栖の攻撃に我慢する時間帯が続くも、時間が経つにつれて仙台もカウンターからチャンスを作るようになったが、決めきることは出来なかった。

 

 後半は早々にカウンターからリャンがPA内で坂井のハンドを誘発し、PKを獲得するもウイルソンが林に止められ、先制することが出来ず、逆に70分に豊田が裏に抜け出し、GKと1対1になり、桜井も一度は止めるも、再度豊田にシュートを打たれ、先制を許してしまう。84分には、鳥栖が右斜め45度からFKを得ると、キムの蹴ったボールにニアで水沼が合わせ、2点目を取る。89分には赤嶺が一矢報いるゴールを決めるものの、万事休す。12で鳥栖が勝利を収めた。

 

 と、まぁこれがざっくりとした試合のハイライトだが、仙台は前節と比べ、リャンがボランチで野沢が中盤に君臨することで、ボールが回るようになったし、カウンターの時に野沢がボールを持つと前線の赤嶺、ウイルソン、太田あたりが信頼して、裏に抜け出すシーンがあり、攻撃が明確になっていた。しかし、そこからフィニッシュまで持っていくシーンがあまりにも少なかった。アタッキングサードまでは侵入できても、そこからバイタルに潜り込んだり、サイドに展開してえぐってクロスを上げたりというシーンがあまりにも少なかった。また、ここ最近というわけではないが、ほとんどの選手が完全なシュートコースが見えるまで打たない傾向にあり、そのせいで攻撃が手詰まりになり、結局打てずに相手に取られ、カウンターに持っていかれるシーンが多い。鳥栖戦は惜しいミドルシュートもあったが、PA内に侵入してのシュートも増やしていかなければならない。

 一方の守備は、失点こそ多い状態だが、決して悲観することはないと思う。今節も前節同様、激しい守備ができてきており、守備面でのハードワークができてきている。今節は特に富田が中盤で頑張って、ボールを奪ったり、セカンドボールを拾うことでカウンターにつなげた場面があった。また、最終ラインも試合全体を通してオフサイドも取れるようになったし、鎌田、上本の両CBも試合を通して豊田に対して体を張ったプレーを見せていた。それだけにあの失点は悔しいのだが・・・。

 そう、守備は安定していると個人的には思う。ただ、以前みたいに90分通して0で守り切れることはできなくなってしまった。そこは割り切るしかない。しかし、前節も今節も70分まで0で抑えることが出来ているので、やはり攻撃が奮起しなければならないといけない。いい守備からいい攻撃へが出来れば、明るい光が見えてくると思う。

 そのためには、赤嶺やウイルソンといったFW陣の活躍が不可欠になるのだが、赤嶺は久しぶりに得点できたし、赤嶺は1点取れると波に乗れるタイプなので期待できるが、相方のウイルソンが今シーズンは大不振。ここまで神戸戦で挙げた2ゴール以外決めることが出来ていないし、20節の清水戦、そして今節の鳥栖戦とPKも2本はずしている。解説の玉乃氏も言っていたが、ウイルソンは責任感の強い選手で自分がチームに迷惑をかけているという責任感があると思う。だからその責任感がプレッシャーへと変わり、どうしてもゴールを奪えることが出来ていないのかもしれない。今回のPKも本来であれば、リャンや野沢あたりが蹴ればよかったものの、あえてウイルソンに蹴らせたのはウイルソンに決めさせたいという思いがあったからだと思う。こうもなったらやはり監督であったり、チームメイトであったりがウイルソンにプレッシャーから解放させてやるしかないと思う。ウイルソンが今シーズンここから、点を取り始めることを期待したいが、プレッシャーはかけないようにしたい(笑)

 そして、ここまで来ると前回も書いたが、覚悟を持ってやるしかない。そう、「漢」にならなければ。その中で一番、漢なってもらいたいのは、指揮官・渡邉晋である。ここ最近の采配を見ているとどうも、堂々としてない。その象徴に交代でどうも悩んでしまう傾向があり、今節も失点してから動く「後出し采配」みたいになっている。もっと思い切った采配をしてもいいと思う。どうも、失点を恐れてか、なかなか自分からゲームを動かせていない。指揮官が迷ってはピッチ上に反映してしまう。今大事なのは、動くときに動く、動かないならば動かいないとはっきりとそして、思い切った采配である。

 ここから先、どの選手よりもキーマンになってくるのは指揮官・渡邉晋である。新米監督の最初にして、いきなり大きなミッション。ここで監督には「漢」になってもらいたい!!