ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

J1第10節 ベガルタ仙台vs川崎フロンターレ

 GW連戦の2試合目は、ACLでラウンド16に進出した川崎との対戦になった。

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 結果は0-0。まずは連敗ストップしたことと失点が続いていたのが止まったのはいいことだった。

 開始10~15分は仙台が中村や大島を抑えることができず、川崎が決定機を多く作った。それでも関のビッグセーブや好判断の飛び出しでなんとか抑えることに成功した。

 この日の関は当たっていてほとんどミスなくプレーしていた。10試合戦って徐々に周りも見えてきたのかもしれない。新守護神としての風格が徐々に出てきた気がする。

 開始からの川崎の猛攻を抑えると仙台も徐々に川崎の攻撃に慣れ、落ち着いて守備ができるようになった。しかし川崎のボランチに対して2トップがマークしないといけない状況が続き、全体のラインが低かったようにも見えた。

 それでも武井、リャンがボールを落ち着かせ、太田のフリーランニングが効き始めると仙台にもチャンスが増えるようになった。

 この日ボランチでの出場となった武井はコンディションもよく、またボールを縦に左右にと配給して非常に効いていた。武井のボランチはこれからのオプションになっていいと思う。

 前半は自分たちのやることをしっかりやった45分だった。

 

 後半は、仙台が押し込む場面が増える。太田の縦横無尽のランニングでチャンスが増えるが肝心のクロスに対して合わせる選手が赤嶺しかおらず、川崎のCBにはじき返される場面が多かった。武藤やリャンもボールを引き出せていたものの、アタッキングサードでの工夫が足りなかった。もう少しボランチも含めて揺さぶりをかけないと相手を崩すことはできないだろう。

 川崎も連戦の影響で足が止まり始め、試合がオープンな展開になって行った。しかし互いにチャンスを決めきれず、試合は動かないままタイムアップを迎えることとなった。

 

 試合の全体を通して、まずは守備が粘って0に抑えられたことはよかったと思う。いくらACLで疲れていても川崎は川崎だし、攻撃力のあるチームに無失点で終えられたのは自信を持っていい。

 ただ一方で今回も得点を挙げることはできなかった。かなり深刻なのは間違えないだろう。ただいくら深刻だなんて言ってても点が増えるわけではないので、とにかく続けるしかない。ひとつひとつの精度をあげ、より積極的にシュートを打つことが大事だと思う。まずは基本に立ち返りやって行ってもいいと思う。

 今、けが人が多い中でなかなか渡邉監督も選手のやりくりに苦労している。けど、本来の仙台のよさは誰が出ても同じ戦いができること、長いシーズンを考えればけが人が戻ってきて使える駒が増えるし、バリエーションも増えるということ、まずは焦れずに戦うこと、そして今いる選手が競争しあうことでチームを活性化することだ。

 とにかく戦うしか道はない。

 そして、次節こそ絶対に落とせないゲーム。徳島戦は何が何でも勝たなければならない試合だ。勝つことだけが求められるゲーム。上出来なゲームになることを期待し、また土曜日も応援したい。