ヒグのサッカー分析ブログ

ヒグのサッカー観戦日記からのお引越しです。ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

泥臭く、守り切る!J1 1stステージ第3節 ベガルタ仙台vs鹿島アントラーズ

所用があってだいぶ遅れたけど、鹿島戦のマッチレポ。東日本大震災から5年。3.11の次の日に向かえるこのカード。様々な思いがある中での試合となった。

 仙台のスタメン。六反が前節のFC東京戦で負傷したことにより、関が久々に先発。三田もスタメンに戻ってきた。

 鹿島のスタメンは前節からの変更はなし。各所から今シーズンの評価が高い鹿島。開幕2連勝でこの対戦を迎える。

■前半センターバック強襲

 仙台は、開始からシンプルに相手のDFラインの裏へのロングボールを蹴る場面が目立った。それは前節・FC東京戦の反省も踏まえてのことだろうが、それに加え、鹿島の両センターバックの植田と昌子は、エアバトルであったり、対人は強いものの、裏への対処を苦手にする面もある。仙台はそのウィークポイントを狙ってのロングボールだったと考えられる。また、植田と昌子は、足元が決してうまいとは言えず、ビルドアップも積極的には参加せず、サイドバックと柴崎、小笠原に任せることが多い。よって、仙台はセンターバックにボールが入ると高い位置からプレスに行く場面があった。そして両センターバックに自由を与えていなかった。

 先制点は8分、仙台。左サイドで起点を作り、スローインを得る。そのスローインウイルソンが受け、左サイドからクロス。それを金久保がハーフボレーで決めて先制。うまくゲームに入ることが出来た仙台が先制した。

 その後は次第に鹿島もペースを戻し始める。鹿島は基本的には、ボールを保持しているときはポジションの変化がなかった。起点はフォワードがサイドに流れて起点を作り、そこからサイドハーフサイドバックが絡んで崩していくことが狙いとしてあった。

 仙台は、先制後は、鹿島のボランチセンターバックへ早めにフォローしてきたので、無理に前から行かずに守備の基準点をボランチに下げ、442のブロックを形成する。基本的に選手の入れ替わりが少ない鹿島なので、いかに自分のマークを離さないかがポイントになるが、仙台はしっかりとチャレンジ&カバーがしっかりされており、最後のところまで付いていけてることが出来ていた。

 25分あたりを過ぎると仙台が次第に、鹿島ペースであったものを、戻すことに成功し始める。仙台はもう一度、サイドバックの裏を起点に攻撃を作り出す。2トップが流れることで、センターバックを釣りだすことで、真ん中にスペースを開けようという狙いを持てていた。

 またボールを奪われても、早めにチェックで、すぐにボールを奪い返し、2次3次攻撃へと繋げる場面も出てきた。今シーズンの仙台は、マリノス戦にも見られたが、奪われても、切り替えが早く、高い位置からボールを奪おうという意識が見えている。昨年出来なかったことが次第に出来てきた証拠である。

 その後も仙台の激しいプレスが各所で見られた。鹿島に危ない場面を作られもしたが、概ねしっかり守れていた前半だった。仙台リードで折り返す。

■後半体を投げ出せ!

 後半。よりパスのテンポを上げることで、仙台ゴールへと襲い掛かる鹿島。それに加えて、前半は基本的に後方で捌くことが多かった柴崎、小笠原が、積極的に前線へ上がること(特にサイドバックセンターバックの間へのランニング)で、より仙台守備陣の迷いを生じさせようとした。ただ、仙台も前半同様に集中力を保った守備を継続する。

 仙台は、相手に押し込まれる時間帯が長くなったものの、ウイルソンが、相手のサイドバックの上がったスペースに攻め残りし、そこへボールをつけてカウンターを仕掛ける場面を増やしていった。

 ここ2試合ではなかなか押し込まれたときにポイントを作ることが出来ずに、サンドバック状態が続く時間帯が多かったが、今節では、相手の攻撃を受けながらも、しっかりカウンターを打てたことは、成果として挙げられる。

 

 しかし、それでも押し込まれる、苦しい時間が続く仙台。困ったら中固めろ作戦で、相手の攻撃を防いでいく。とにかく最後まで付いていく。一人抜かれても、もう一人がまた体を投げ出すシーンが、仙台のペナルティエリアで繰り広げられていた。そして最後の砦である関のビッグセーブや、勇敢な飛び出しで、守りに守り切る。

 仙台は金園、ハモンを投入し、前線の運動量をうまく保たせながら、ゲームを進める。そして試合終了。特別な日に、特別な相手との対戦は、体を投げ出し、泥臭く戦い切った仙台に軍配が上がった。

■最後に・・・

 素晴らしいゲームだった。なによりも、あれだけ選手たちが闘っていたことが嬉しかったし感動した。この試合に出ていた選手のほとんどは、当時に震災の時には仙台に在籍していなかった。それでもこのベガルタ仙台というクラブに来て、そしてこの地でプレーする意味みたいなのをみんなしっかり理解していて、それをこの試合では本当にピッチ上で表現してくれたなと。この日この時だったからこそなのかもしれないけど、本当に感動した。

 ゲーム内容もしっかり自分たちがやろうとしていることを表現できたのではないかと思う。前節の反省も踏まえ、よりシンプルに攻撃するところ、焦らずに攻撃するところのメリハリは、前節よりもだいぶ改善できたのではないだろうか。欲を言えば、後半のカウンターでとどめがさせればもっと楽にゲームは進められたのかもしれないが、そこは伸びしろということで。

 

 次節、というか明日は名古屋戦である。下馬評はとても低かったけど、開幕3試合は悪くない様子。前線で個の力が非常にあるので、そこを抑えながら、鹿島戦同様にシンプルな攻撃と、組み立てる攻撃の2つをうまく使い分けることが出来たら、ゲームの主導権は握られるだろう。名古屋に勝っていい序盤戦の締め方したい!

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