ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

今年のJ11stステージの順位予想をしてみよう(後編+おまけ付き)

前編 に続いて、後編だよ!おまけも付いてるよ!!

■10位FC東京

 今年は、遠く山梨は甲府の地で自陣撤退、穴熊殺法、絶対残留と、とにかくプロビンチアとは何かを悟っていたJFKこと城福浩が帰ってきた。やっぱり首都でムービングしたいんだと思ったかどうかは定かではないが1年間の休養を経て、首都・東京での現場復帰となった。

 オフにはオランダに行った太田の穴を埋めるべく駒野を獲得、それに加え秋元、水沼、阿部拓馬を補強。あとは大学三年の室屋を獲得、けど骨折して1stステージはたぶんアウト。ACLプレーオフでは90という夢スコア以上のスコアで勝利。ということで、就任1年目からさっそくACLを戦うことになる。

 よって、1stステージは過密日程の中での戦いになるので、城福さんのやりたいサッカーを思うと、けっこう苦しむんじゃないかと思う。それに前線は層が厚いけど、守備陣は若干心配。森重、丸山のバックアッパーが吉本と高秀先生だけなんで、センターバックがケガしたら結構まずいことになる。

 とりあえず、結果より内容でどれだけ満足できるかみたいなのが、1stステージのFC東京になるかもしれん。

■11位大宮アルディージャ

 1年でJ1へ帰ってくることが出来た大宮。途中までは独走状態だったのに、終盤に息切れしてラスト2試合あたりで昇格しちゃう。その帳尻の合わせ方は、もはやこのクラブの体質的な部分なのかもしれない。

 オフには沼田、奥井、江坂、岩上、ペチュニクを補強。今のサッカーをよりパワーアップするのが目的っぽい。

 プレーシーズンマッチの山形戦(暇だから見に行ってきた)を見ると、昨年頼りに頼った家長が攻撃でタスクオーバーしないように、ボランチで岩上がさばき役を行っていたり、泉澤が中に入ってきて攻撃に絡んだりと、攻撃は多彩。あとはフィニッシャーをムルジャに加えてペチュニクといったところだった。攻撃はカウンターよりも個人のスキルでボールを保持していくスタイルだった。

 問題は守備のところ、44のブロックを組んだ時にやはりペチュニクサイドは不安材料。普通に突破されてた。たぶんみんなそこを狙い撃ちすると思う。なので、もしかすると横谷が右になる可能性もある。

 とりあえず大宮はこの戦力であればいつも通りシーズンで残留するのではないかと予想する。

■12位ヴァンフォーレ甲府

昨シーズンは、序盤で樋口さんのサッカーがうまくハマらず、毎度のごとく緊急登板を果たした佐久間さんによって残留を手にした甲府。なんと今年は最初から佐久間さんが指揮を執る。

 オフでは下田、パラナ、阿部翔平阿部拓馬、伊東純也、バレーと主力だったメンバーがごっそり抜けた。その代わりなぜか保有権を持っていたクリスティアーノのが復帰、そして懐かしのジウトン、二ウソン、セレスキーと外国籍選手がごそっと入れ替わり。

 今シーズンも変わらず541の堅い守備をベースにコツコツと勝ち点を積み重ねていく戦い方だろうが、肝心なのが前線。バレーと阿部拓馬が抜けたので、どうしてもクリスティアーノに期待がかかるわけだが、それ以上に二ウソンが当たらないとかなり痛そう。もし二ウソンが機能しないと1トップでクリスティアーノもしくは盛田のおっさんが前線で体を張るという2年前のサッカーに逆戻りになる可能性がある。

 ただ、堅守に加えて、ポゼッションの仕組みも案外持っている佐久間さんなので、コツコツと今年も勝ち点を積んでいくのではないだろうか。

■13位サガン鳥栖

 マガトが来るの?来ないの?で沸いていた鳥栖。だけど結局来なかった。どうやら主力が抜けたことが1つの理由らしい。

 そしてやってきたのは、東京を追い出されたフィンカデッティ。まさか鳥栖に来るとは思ってもなかった。

 オフには水沼、藤田と抜けた穴は大きい。けどやるサッカーが変わるので、これから構築する面が大きい分案外カバーできちゃうかもしれぬ。予想フォーメーションは4312にしたけどいまいち情報が入ってないのでわからん。このシステムだと明らかに適正ポジションがない選手も出てきて、今年セレッソから来た楠神なんかはマジで使える場所がないので、どうする?という感じである。

 鳥栖はもともと激しい守備をベースとしているので、フィンカデッティとの相性もよさそう。ただ1stステージに限った話をすれば、フィンカデッティの細かい守備戦術を取り込むのに精一杯っぽそうなので、成績は振るわないかもしれない。

■14位ヴィッセル神戸

 昨シーズンはまさかなのか必然なのか分からないけど残留争いに巻き込まれた神戸。渡邉千真の復活によって残留はできたものの、ネルシーニョなのにこの成績かよと、フロント陣が嘆いてそうな2015年だった。

 今年は森岡に、マルキ、チョン・ウヨンが脱出。目立った補強も鳥栖から藤田、伊野波の復帰、韓国代表GKのキム・スンギュ止まりで神戸にしては珍しく大人しかった。

 今シーズンはネルシーニョ体制2年目ということもあり、勝負の年。だけど、昨年ネルシーニョになって積み上げたものは少ない気もする。よって今年もあんまり期待は出来ないんじゃないかなと。どうも神戸というクラブの体質の問題なのか勝負強さはあまり感じない。ということで何かしらの変化がないとまたいつも通りのシーズンを過ごしてしまいそうな気がする。

■15位アルビレックス新潟

 今シーズンの新ユニの胸がまさかの「ハッピーターン」で注目を浴びたアルビレックス新潟。社長のハッピーターンに掛けた話はなるほどと思ったけど。

 4シーズン務めたヤンツーとおさらばし、新たに向かい入れたのは吉田達磨。柏から追われた人。ヤンツーがカウンター主体のサッカーからポゼッション主体のサッカーへ目指した道半ばでの交代ということで吉田達磨の招へいなのであろう。しかし補強がいまいち。実質獲得したのは京都の伊藤ぐらい。あとは武蔵や酒井宣福といったレンタルバック組。ポゼッション主体のサッカーを目指すにはタイプが違うように思えるし、そもそも吉田達磨の意向にあった補強が出来てるかが微妙なところ。これでボールを保持しようと思うのは少し無理があるように思える。なんならショートカウンターのチーム作らせたほうがいいサッカー出来そうなメンバーが揃っている。

 ということで、本当に吉田達磨の手腕が相当カギを握りそう。柏をぎゃふんと言わせたいなら新潟の地で結果を出さないといけない。

■16位ジュビロ磐田

 山の神の一撃から1年、ようやくJ1の舞台に帰って来れた磐田。ついに名波浩のJ1デビューである。

 オフには多くの選手を獲得。千葉から中村太亮、熊本から齋藤和樹、昨年の上田、太田に引き続き、大井、山本康裕の新潟組が復帰となった。けど、昨年のサッカーを見ているとどうも磐田は安定した戦いが見られなかった。たぶん自分が見た試合が悪かったんだろうけど、これで2位?みたいなサッカーをしていた。けどたぶんジェイとアダイウトンを中心とする攻撃陣がなんとか点を取りまくっていたのだろう。ジェイのおかげで太田の山なりクロスが生きてるシーンは多々あったし。

 J1での戦いでも守備の安定感のなさは露呈しそう。ボランチも守備的な選手はあまりいないし、心配な要素が結構ある。 

 そして攻撃では、ジェイがどれくらいやれるかみたいな。左の中村、右の太田のクロス攻撃ばっかになることになると本当に切ないけど。ということで攻守両面において、シーズンを通して成長しながら戦えるかがポイントになりそう。

■17位アビスパ福岡

 今回もしっかり5年周期でJ1へ昇格したアビスパ福岡。というか5年周期って何だよと。

 プレーオフからの勝ち上がりだが、リーグ戦では勝ち点は磐田と一緒。ということで、今までのプレーオフ組とは違って、完成度の高いチームになっている。

 昨シーズンはやたらとウノゼロが多かったように、勝負強さが際立っていた。J2というリーグの中で勝ち点を稼ぐためには勝負強さが必要で、そういった面ではずば抜けていたと思う。

 ただ懸念材料は攻撃。攻撃は基本的にウェリントンへのロングボールが基本で、あまり攻撃のバリエーションがない。なのでウェリントン次第なのが福岡の大きな問題である。J2では無双していたウェリントンも、J1のDFたちにどれくらいやり合えるかは不明。よってもしウェリントンが活躍できないとすると、福岡が相当マズイ状況になる。

 どれだけ攻撃に厚みを持たせれるかが、福岡が残留するためにはポイントになりそうである。

■18位名古屋グランパス

 スパサカから半年で監督となった小倉隆史。しかもGMを兼任ってどんだけ荷が重いことさせてんだよ、名古屋!

 オフには牟田と本多が京都へ脱出。闘莉王はブラジルへ行くという始末に。で、守備陣で獲ってきたのがスウェーデン人CBのオーマンだけ。あとは古林と安田理大を獲得。なぜかキーパーを2人補強の西村を再契約って、いったい名古屋はどこを補強ポイントとしていたのだろうか。。

 しかもプレーシーズンマッチでは結果が振るわず、責任は監督の自分が悪いという発言までしちゃって、開幕前なのに大丈夫か?みたいな状況。

 しかし、やたらと前線は豪華。こちらもスウェーデンからお買い上げのシモビッチは別として、川又、永井、松田力に野田、そして明治から来た和泉といい選手が揃っている。

 けど明らかに守備がまずい。そういえば守備がひどくて、前線が豪華、監督はクラブOBっていうチームが去年もあったような、なかったような・・・。

 とりあえず小倉隆史でどれだけ我慢するかにもよるけど、名古屋はちょっと危ないにおいがする。

■おまけ

 誰にも言われてないけど、今年の昇格チームも勝手に予想しちゃいまーす(・∀・)

■1.清水エスパルス

 大榎と田坂によってJ2へと葬られた清水。初めてのJ2。ノルマはJ1昇格ということで、連れてきたのはJ1昇格請負人ビッグ3のひとり、小林伸二

 昨年のメンバーがほとんど残り、J2にしてはかなりのタレントぞろいとなった。特にヤコヴィッチ、犬飼、角田、本田、杉山あたりが残ったのは小林さんのサッカーをやるにあたっては大きい。それに前線ではウタカが抜けたものの、大前、テセ、デゥーク、村田といった選手がいるのもデカい。コレクティブなサッカーをやる小林さんにとって、これほどのタレントがいるのは大きいし、普通に小林さんのサッカーが出来るようになればJ1へ戻る可能性は非常に大きい。

 よってポイントになるのがJ2を舐めてかからないこと。たとえ、開幕戦で内田健太のクロスから瀬沼に決められて愛媛に負けたとしても、ブーイングする気持ちを抑えて応援しなければならない。J2は長丁場なので、一喜一憂することなく、辛抱強く戦うことが清水に出来れば、J1への扉は再び開くと思う。

■2.セレッソ大阪

 大熊は死なない、大熊は何度でも蘇る、大熊は声がデカい。と、大熊不死身説が世間では言われているが、今シーズンも大熊清セレッソの監督を務めることとなった。ついでに弟の裕司は、セレッソのユースの監督をやっているらしい。

 昨シーズンは1年での昇格を果たせなかったセレッソ。オフではバーゼルで試合に出てなかった柿谷が復帰、また丸岡がドルトムント経由でトップチーム入りし、川崎の杉本健勇も帰ってきた。加えて鹿島から山村、東京から松田陸、金沢から清原、さらにさらにブラジル人3連ガチャを引くという補強っぷりを見せた。

 昇格に対する本気さ伝わってきたのだが、問題は大熊清がこれをどう使うのかである。けど、大熊清はいたって普通の定食みたいなチームにする気がするので、あとはこれだけいる選手を使いこなしながらリーグ戦を戦っていくということである。

 まぁ、普通に戦えば昇格できるメンバーなので、反対に色気を出さずに戦った方がいいかもしれん。

■3.V・ファーレン長崎

 3つ目はサプライズ枠で長崎。昨年は惜しくもプレーオフで福岡に負けたけど、自慢のハードワークは健在だった。

 今年も抜けた穴は大きく、黒木やイ・ヨンジェ、古部などが抜けた。それでも仙台から上本、熊本でなぜか右サイドバックをやってた養父、セレッソから永井龍などを補強。

 今年もハードワークで走ることがモットーになるだろうが、その中でも梶川を中心とした攻撃が、去年よりもグレードアップすることが出来れば、いいシーズンを送ることが出来るのではないか。コーチにも、昨年に引き続き安達亮がいるのが心強い。

 また松本みたいに、旋風を巻き起こしてJ1へ上がってきてもらいたいチームの1つであるので、とても期待してる!

 ということで長くなっちゃたけど、順位予想終わり。また2ndステージの順位予想で会いましょう。

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