ヒグのサッカー分析ブログ

ヒグのサッカー観戦日記からのお引越しです。ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

新たなチャレンジJ1 2ndステージ第8節 浦和レッズvsベガルタ仙台

 ホーム・松本戦では、2ndステージ初勝利を挙げたものの、前節の鹿島戦で2点先行しながらも逆転負けを喫してしまった仙台。今節もアウェイで首位・浦和との対戦となった。

 浦和は、関根が出場停止で、平川が代わって右のウイングバックに。残りはベストメンバー。一方の仙台はシステムを3421にしたことに伴い、上本大海が今シーズン初のスタメン。左のウイングバックには蜂須賀を起用した。

■前半541のブロック

 この試合、仙台は浦和対策として3421でスタートし、守備時は541の布陣になるようにシステムを選考した。様々な思惑や事情が考えられるが、近年の仙台の442は、浦和にとってある程度熟知されてしまっている部分があり、柏木や阿部を経由してブロックを揺さぶり、広がった穴を突いていくという狙いが見られていた。そのようなことも踏まえて今節は新たに541での対策を使ったというのが概ねの目的であると考える。

 しかし10分に先制される。西川のパントキックからカウンターになり、柏木がミンテに倒されてフリーキックを得ると、柏木自身がしっかり決め先制する。プランでは00で長い時間ゲームを進めたかったであろうから、仙台にとっては痛い失点だった。

 その後ゲームが次第に落ち着くと両チームの状況が見えてくる。

 浦和は先制したこともあり、ボールを落ち着いて保持する時間が長かった。仙台の541は、後ろに重心がかなりかかってしまい、柏木に対してうまくプレスを掛けれていなかった。しかし仙台にとっては、ある程度柏木にフリーで持たせることは仕方ないと考えていたのかもしれない。というか、仙台は5バックで守備することがなかったので練度が足りないためにそこまでの対策を練られていなかったのかもしれない。一年通して3バックを採用するチームならば、対策は容易だが仙台はそうではないので、どうしても欠陥が出てしまう。まずは縦にボールを入れさせないことと、縦に入った時に厳しく守備をすることが仙台は優先的にされていたことである。

 仙台は、23分に追いつく。六反のパントキックを金園が収めてリャン→野沢→リャンで、リャンが左足を振り抜いて同点。仙台は数少ないチャンスを上手に生かした形になった。

 しかしその後も浦和ペースが続く。焦らない浦和。この守備の穴はどこかを探っていく。そして見つけたのが梅崎のところ。柏木が右中央にいたこともあるが、ほかのポジションを見ても武藤に対して上本が厳しくいったり、中央の興梠に対してのパスコースがなかったりだが、唯一縦にボールが入るのが梅崎のところだった。石川が梅崎に対して距離感が遠く、厳しく行けてないのもあるが、梅崎は絶妙なポジショニングで、四角形の中央にポジショニングしていた。

 37分の勝ち越しゴールも柏木が梅崎に縦パスしたところから始まっている。きれいな崩しの最後は武藤が押し込み、今シーズン10点目を古巣にお見舞いして前半を折り返す。

 決して悪いわけではないが、一発でやられたところに切なさを感じる仙台であった。

■後半自分たちでゲームを動かす

 ビハインドで折り返すことになってしまった仙台。もちろん、このようなプランであるので、もう少し相手にゲームを動かしてもらいたかったのだが、後半は、自分たちでゲームを動かさなければならなくなった。

 ということで後半の仙台は、3421の布陣は変えず、全体的にラインを35m上げて、金園を援護する形で前から圧力をかけようという狙いを持っていた。

 前半であれば、富田やミンテが前に出ていくことは少なかったが、後半に入ると特にミンテが前線に顔を出すシーンが多くなった。しかし、最後が合わない。精度とかそういう問題とは別に、仙台がこのシステムにした時の攻めのデザインがなされておらず、野沢とリャン次第みたいな攻撃がずっと続いていった。

 浦和も仙台の圧力に耐えながら、冷静に隙を狙っていた。浦和は仙台がラインを高く上げたことで、まずは裏やサイドにポイントを作り、できたスペースに阿部なり柏木が顔を出すシーンが前半よりも多くなっていった。

 またゲームが動いたのは75分。右コーナーから途中出場のズラタンが決めてダメ押し。これで8割方ゲームが決まってしまった感は否めなかった。

 仙台の奥埜を投入して442の布陣に戻し攻勢を仕掛けるも、点には結びつかなかった。

 ゲームは31で浦和の勝利。仙台は鹿島、浦和と連敗する形になってしまった。

最後に・・・

 初めての3421であった。チャレンジすることは決して悪いことではない。ただし練度が足りな過ぎた。浦和もこういう相手とは何回もやっているだろうから決して慌てることはないし、隙がどこにあるのか、どこにスペースが生まれるのかは知っている。前述したようにもう少し3バックを採用しているチームであれば1段階上の対応をしていただろうが、仙台はそこまで足を踏み込めなかった。

 しかし、442でやっていれば、柏木を自由にさせなかったかもしれないが、後ろにもっとスペースが生まれてしまっている可能性があるので、もっとやられていたかもしれない。渡邉監督のチャレンジは決して否定するものではないと個人的には考える。

 この1週間で守備に時間をかけたせいか、攻撃のデザインがなく、また5バックで後ろが重いためなかなか前線に人をかけることが出来なかった。今後このシステムを採用するときは、もう少し攻撃の工夫が必要かもしれない。

 次は順位が1つ下の新潟。勝ち点差は5。勝てば8差に広がるのでチャンスである。次節はいつものやり方に戻すのだろうから、本当の意味で真価問われる1戦になりそう。相手もかなり必死だろうから難しいゲームになる可能性は大。こういうゲームで勝ち切ることが出来たら仙台はもう一皮むける気がする。今シーズンの1つのポイントになりそうな次節、いいゲームを期待したい!

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