前節、ホームで初黒星を喫した仙台。今節はアルウィンに乗り込んでの松本戦。
スタメン
互いに水曜にナビスコがあった両者だが、どっちもターンオーバーを採用し負けている。仙台は川崎戦からウイルソンに代えて金園、ウイルソンは太もも裏に違和感があるとか。松本は前節・山形戦から変更なし。オビナがどうやら当たりっぽい。
ついでに風がメインスタンドから見て左から右にけっこう強めの風が吹いていた。
前半~どっちもどっち~
前半30秒で狙いを見せたのは松本、オビナへロングボールを当て、セカンドを拾うが仙台にはじき出されスローインをゲット。岩上のロングスローから後藤がリャンと競り合い、惜しいシュートでチャンスを作った。
松本はこれがひとつの狙い。空中戦に強いオビナにまずボールを当て、そのセカンドを拾って攻めようというもの。最低、スローインでもコーナーにでもすれば岩上がいるのである意味、二次攻撃はできる。シンプルだがなるべくローリスクで攻めたかったのだろう。
一方の仙台もロングボール主体の攻めだった。
狙いは右サイドの裏。最近あそこを狙うことが好きらしい。相手のプレスを嫌ってなのか酒井が狙い目だったのかはわからないが、とにかく右のスペースへロングボールを蹴り込んでいた。しかし、チャンスにつながったのは数回。だいたいが風(仙台は前半、左から右に攻めていた)で流れてゴールラインを割るケースが多かった。最悪、スローインになるように蹴ればそこからハメれれるのになんても思ったが・・・。
前半はほとんど中盤を省略する時間が多く、互いにチャンスを作ったのも数回だった。よってあんまり面白みにはかけてしまった前半だった。0-0で後半へ
後半~反町氏してやったり~
松本は前半からオビナからのセカンド勝負を挑んでいたが、後半も継続。後半は風上にも立てたことで、ロングボールでより相手のラインを押し下げることに成功していた。継続は力なりである。
後半スタートからロングボールのセカンドを拾いまくって押し込んだ松本。60分についに待望の先制点が入る。セカンドを拾った松本はサイドに展開し数本パスを回し、アーリークロス、岩上が粘りに粘って最後は反転してネットを揺らした。
このシーンでの仙台の守備は人数が揃っているのに防ぎ切れなかった。相手が背を向けてキープしているのに対して挟み込んで奪えなかったのは相当マズイ。また、ほかの中盤の選手もボールウォッチャーになって足が止まっていた。
というわけで、さすがにまずい仙台はウイルソンを投入。頼むぜウイルソン状態に・・・。その後攻め込めはしたけれど村山を脅かすようなシーンはなかった。
そして松本も守備にテコ入れ。
前田を下げて石原を投入。一見そのままかと思ったけど、岩上を一列下げて532へ。もうこのまま勝ち切るぞという反町氏の強烈なメッセージ。
たぶん、反町氏のなかでは仙台はある程度自陣撤退して守れば、今の自分たちなら守り切れるという自信があったのだろう。特にこの試合は攻撃がよくなかったからなおさら。あとはカウンターで仕留められればベストぐらいに思っていたと個人的には考えている。
そして案の定、仙台はギクシャクな攻撃で同点ゴールを奪えず、ジ・エンド。松本にホーム初勝利を献上してしまったのである。反町氏してやったり。
最後に・・・
してやったりだった松本。激しいプレスと労を惜しまないハードワーク、そして相手を研究して穴を突くあたりはさすがの一言であった。松本の今年の目標は残留だろうが、反町氏の頭の中では、強い相手には勝ち点1で良しとしても、これから先、残留を争いそうなチームには絶対3を取るというイメージがあるのかもしれない。それが出来たら残留だし、出来なかったら降格だろう。ただ、今回を見てると松本はなんとかなりそうな感じだし、かなり厄介である。さすが反町氏の作ったチームだなと感じた。
で、仙台。今回の敗戦は、今回仙台が悪かったというより、ここまでごまかしてきたところを反町氏につかれてしまったという表現が正しいと思う。特にボランチの守備のところはやはり穴。バイタルを埋めきれていないのは開幕当初からなので、いつばれてもおかしくなかった。
また攻撃でもウイルソンがいないと攻撃の形がないのも現状。金園はすごく泥臭く頑張るし、奥埜も収めて、ボールを運んでくれるんだけどそのあとが続かない。また今節は相当パスミスがあった。たぶんそれは松本のプレスが素早かったからだと思う。あの速さのプレスを掻い潜れるようにならないと自分たちの時間が作れなくなる。
負けてなかったからばれてないようなもので、負けるとばれるもの。仙台も化けの皮が剥がれてきたのでそろそろアイデアと修正が欲しいところである。連戦が続くのでそんなことも言えないだろうが、まずは次の鹿島に向けて短期間で修正できるところをしないと。