ヒグのサッカー分析ブログ

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アギーレ、あれこれ

 アジアカップUAEに敗れ、ショックを受けていたら私情で感想を書くのをサボっていたら、火曜日にアギーレが解任された。解任理由としては、以前から報道されていた「八百長問題」において、スペインの裁判所から告発の受理が確認され、6月のW杯予選と今後の代表強化に支障をきたしてしまうためという大仁会長のコメントがあった。

 UAEに敗れた直後は続投で行くというコメントを残していたのに、ここに来てコロッと話を変えてしまうところには、JFAに対する不信感を抱かざるを得ない。けど、もしかするとスポンサーなどによる外野からの何かしらの圧があったとするならばちょっと話は変わるかなって思う。この辺は素人が首を突っ込みすぎるのもよくないので、プロの様々な記事を読みながら考えようと思います。

 それでも今回の八百長疑惑が報道されてからのJFAの対応はどこかはっきりしておらず、最後の最後まで歯切れの悪いまま終わったことは事実としてあるので、次の後任人事も大切ではあるが、まずはJFA内部が今回あったことを整理し、反省していく必要性は絶対にあると思うし、このままドタバタの状態で後任を決めても、何か納得しきれないものがあると思う。よってまずは内部の整理整頓から入っていくことが大事になっていくと個人的には考える。

 

 さて、半年ばかりしか指揮を執らなかったアギーレではあったが、個人的にはとても面白い監督であったなと思う。もちろん本番であったアジアカップでは、メンバーを固定して戦い、うまくチームマネジメントをできないでベスト8で敗退してしまったことには批判があるとは思うし、ザックジャパンの時にメンバーから変わっておらずチームの世代交代が進んでいないのではないかという意見もあったりする。けど、アギーレは就任最初の数試合はメンバーをシャッフルしていろんな選手をテストしてきた。確かに急造メンバー過ぎて連携が図れなかった分、選手個々の本当のパフォーマンスは落ちていたかもしれないが、それでも新しい選手の発掘に取り掛かったわけである。結果、アギーレはアジアカップでは今までのメンバーで行こうと決断したのではないだろうか。今では完全な妄想話ではあるが、アギーレは徐々にメンバーを代えていこうと考えていたのではないかと思う。4年という長いスパンで代表の強化を考えていたのではないだろうか。

 実際にやっていたサッカーも相手の状況を見て、的確な戦術変更や交代をしてきたことは前任にはなかったことだし、継続していけば柔軟性のあるいいチームになっていくだろうと思っていた。それだけにアギーレを手放すのは残念なことである。

 とりあえず、10試合だけであったが、日本の強化に力を貸してくれたアギーレに感謝し、今後行われる八百長の裁判での無罪を願うばかりである。

 後任人事については、どうやらまた外国人監督を連れてくる意向のようだが、まずは内部の整理整頓と、時間をかけてでもこれからの代表の強化に沿った人選をしてもらいたい。本音を言えばアギーレのような「世界の戦い方」、もっと細かく言えば「弱者の戦い方」を知る監督の招聘を期待したい。ネームバリューや日本人をよく知っているからなどという呆れた理由での人選ではなく、実力派の人を連れてくることを願いたい。