ヒグのサッカー分析ブログ

ヒグのサッカー観戦日記からのお引越しです。ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

W杯 準々決勝 フランスvsドイツ

 今更だが準々決勝の決勝のフランスvsドイツの感想を。結果はご存知の通りドイツがフンメルスがセットプレーで決めた1点を守り抜き準決勝へ駒を進めた。

 スタメンは・・・

 フランスはベスト16のナイジェリア戦から左WGにグリーズマン、トップにベンゼマを起用。ベンゼマが前回左WGだったが、守備をさぼりまくりだったのでグリーズマンにしたのだろう。一方のドイツはラームを右SBにし、シュバイニーをアンカーに起用した。このゲームのポイントはラームサイドになるのかなという予想だった。

1.前半

 開始から互いにローリスクな攻めが多かったが、チャンスができていた。フランスはグリーズマンとヴァルビュエナが自由に動き、ドイツのDFラインの裏を取り最後はベンゼマに持っていくことができていた。このフランスの両WGのフリーランは効いていた。ドイツは、高い位置でボールを奪うと前の選手が上手に相手と相手の間に顔をだし、パスを繋いでいくバイエルンテイストな攻めを見せる。今回はトップがクローゼだったのでそこまでバイエルンっぽくはなかったが。

 そんなこんなで13分にドイツがセットプレーで得点していしまう。こういう拮抗した状況でセットプレーが決まるのは強いチームの証拠である。特にドイツはクロースという精度がとてつもなく高い選手を保有しているのは大きい。今大会で1位2位を争うほどのプレースキッカーではないだろうか。

 ということで、そんなにリスクをかけなくて済んだドイツはしっかりとしたブロックを形成し始める。

 まず、フランスのストロングであるマテゥイディとポグバを消す。フランスの守備陣はそこまでビルドアップが得意ではなく、特にサコは危ない場面が連発していた。だからそこにボールを持たせ、フランスの2列目を消すことでパスルートを限定させ、最終的に裏に蹴らせるようにした。ドイツは高いライン設定をしていたが、広範な守備範囲を持っているノイアーが後ろに構えているため、自信を持って高く保つことができた。また、2列目を消すことで、もともとフランスの攻撃のストロングである2列目の飛び出しもできなくなった。

 その後バランスがおかしくなったフランスをドイツが崩すようになったが、スコアは動かず01で折り返す。

2.後半

 さすがにこのままじゃまずいフランスも、リスク承知で攻めるようになる。後半と打って変わって左サイドが活性化し、マテゥイディとエヴラが果敢に攻めあがるシーンが目立つようになる。そしていくらかチャンスが作れるようになったが、ノイアーが冷静に対処。ノイアーの壁は本当に分厚い・・・。さすがにラームもまずくなってきたので、レーヴはシュールレを投入し右WGにし、ミュラーをトップに配置。シュールレを置くことでエヴラのふたをし、上がれない状況を作り出す。それが成功し徐々にフランス左サイドは衰退していき、逆にドイツがカウンターからビッグチャンスを作るようになる。どこかで決めれば勝っていたが、こちらもロリスが踏ん張る。

 フランスはとにかく1点欲しいので、レミー、ジルーを投入する。が、それが反対にフランスの攻撃に連動性を失わせることになり、自滅に近いことを行い、ドイツは守りやすくなった。

 ドイツは、残りの時間上手にゲームを進ませ、史上初の4大会連続での準決勝進出となった。

3.最後に・・・

 このゲームは予想していたよりもラームサイドでゲームが動かなかった。ドイツがああいうやり方をしてきたからだが。

 ドイツは、バイエルン仕込みの攻めをここまで披露することが多かったが、したたかにブロックを組んで守れることも証明させた。ドイツは戦術の幅があるチームだと改めて実感した瞬間だった。次はいよいよブラジルが相手である。ネイマールがいなくなってどうなるか分からないが、ドイツがボールを持つ展開になるような気がする。ネイマール抜きだとブラジルはよりリアリスティックな戦いをするのではないだろうか。

 一方のフランス。最後の最後にリベリ不在が響いたように思う。ああなったらやはり個の力が必要になってくるが、リベリがいないとなるとベンゼマしか1人で打破できない。それにドイツに比べて戦術の幅がないことを露呈してしまった。2列目が消されると痛いということが分かった。しかし、今大会のフランスは、機動力があり、攻守の切り替えが早いチームで個人的には好きなチームだった。そしてマテゥイディの運動量の高さと献身性はとても気に入った。若いチームなだけに2年後のユーロがとても楽しみである。