ヒグのサッカー分析ブログ

ベガルタ仙台の試合分析が中心です。

J1第8節 ベガルタ仙台vsサガン鳥栖

 前節ようやく初勝利を挙げた仙台、今節はホームで鳥栖と対戦した。

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 結果は0-3。前節勝っただけに勢いに乗って行きたかったが、敗れる結果となった。

スコアだけを見れば完敗だが、内容的に見れば仙台も多くのチャンスを作っており、チャンスを決めきれていれば結果は変わっていたかもしれない。

 では、なぜこれだけの差がついてしまったのか。それはチームの成熟度、完成度の差だと思う。

 鳥栖は、J1に昇格後着実に成長していると感じる。ユン氏が築き上げたサッカーが浸透し、それに「大人」な部分がでてきている。特に今日のゲームは前半は決して多くのチャンスを作れていたわけではなかったが、終了間際のチャンスを逃さなかった。それに後半も着実にチャンスを生かし、守備では我慢強さを見せた。また、守備陣には昨季の後半戦の躍進を支えた菊地、ヨ・ソンへがいない中でも堅い守備を見せ、総合力の高さを見せた。

 もっと言えば、今オフでの鳥栖の補強は的確だった。自分たちのサッカーのベースを踏まえた上で安田、林、谷口といった実力十分の選手を補強。今シーズンの躍進は決して偶然ではないと思う。それだけ鳥栖は成長したし、したたかさが加わった。

 

 で、一方の仙台。鳥栖が成長中だったら仙台は降下中だ。今日のサッカーは決して悪くないが、成長していないのも確か。そして今の仙台は転換期を迎えている。今戦っているメンバーは優勝争いしていたメンバーと変わっていない。ということは、若手の底上げが不十分ということを意味している。正常な競争原理が生まれていないのである。これは実は前から言われていることである。が、今までは騙し騙しやっていけたのである。それが監督交代ということをキッカケに騙すことができなくなってしまったのである。それだけ前任の手倉森氏が選手を理解していたということだと思うが・・・

 盛者必衰という言葉があるが、今はそれを肌で感じている。チームに転換期があるのは当然でどの強豪チームにもあったことである。自分たちにあることは不思議ではない。もう一回生まれ変わって、また優勝争いしてアジアで戦えるチームを作ればいいのだと思う。

 この辛さも、快感も味わえるのがサポーターである。今は、ナベさんが慌てずに着実にチームを作っていくことを見守りたい